鳥類標識調査のビッグデータから地球温暖化に対する鳥類の応答について検討した結果がまとまり、論文発表しました

oyoshikiri_web鳥類標識調査は、カスミ網などを使って鳥類を捕獲し、個体識別用の足環を装着して放鳥するもので、始まった当初は、鳥類の渡りや寿命などの生態を明らかにすることが主な目的でした。近年、人為的な要因による環境の変動が問題になってきたことにともない、鳥類の生息状況のモニタリングへの活用が世界的に探られています。

日本での鳥類標識調査はすでに戦前から開始されていましたが、山階鳥研では1961年に林野庁によって再開されたときから携わっており、現在は環境省の委託事業として、多くのボランティアの協力を得て実施しています。1961年以降、足環を装着して放鳥した500万羽以上のデータが蓄積されています。

このたび、この鳥類標識調査データなどを分析し、地球温暖化に対する鳥類の応答について検討した結果がまとまり、報道発表しましたのでご案内します。

プレスリリース
東南アジアから日本に渡ってくる夏鳥4種のうち、3種で渡来と繁殖時期が早期化している傾向が見いだされました。
リリースの資料はこちらのリンクから、5月13日の内容をご覧ください。

※ 鳥類標識調査についてはこちらの「渡り鳥と足環」をご覧ください。