6.1.6 技術面における措置


 技術面においては、「動物友の会」の監視の下に実施した数多くの試行の後、ひとつの解決策が採用された。それは専門化した団員によるドバトの捕獲である。これにより、1960年以来今日までに700万羽のドバトを捕獲し、健康診断及び消毒のうえ、田舎に送った。しかしながら、この網による捕獲という手段は、あらゆる種類の困難に遭遇し、しかも禍の根源すなわちドバトの多産性に攻撃をかけることにはならなかった。

 避妊薬の使用は、戦うべき禍を撃ち、しかも鳩の友人の同意を得られるので魅力があるようにみえる。

 1978年12月、ひとつの「技術行政委員会」が設けられ、ハト属において排卵抑制をもたらす薬物のリストが、委員会の検討に付された。

 諸種の試験及び研究の後、委員会は、約6ヶ月の有効期間をもって排卵抑制をもたらすコレステロールと類似の構造をもつ化学製品(注−米国製のオルニトロール)を実験するのが妥当であると評定した。この製品は、ごく微量を塗布したトウモロコシの種子の形で年に2回、10日間ずつドバトによって摂取されなければならない。(注−避妊薬を与えるには、どうしてそれを食べさせるかが大きな問題であり、まずドバトの好む味と形を整えなくてはならない。)(5.2.3参照)




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