6.1.8 新年度の施策および留意点
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以前の諸年度において得られた経験に照らし、1975年度のために新機軸のプログラムが立案された。それは、この分野において「パリ清浄行動本部」が用い得るすべての方法を組み合わせ、一層の努力を行うことにある。 規則面においては、パリ県住宅部門住宅衛生局及び警察の現地分署の協力を得て、衛生規則違反の状況又は行動に対し、組織的に注意を促すことが必要である。 技術面においては、パリの20区それぞれの組織的な碁盤目式の区画区分、「清浄行動本部」の団員が定時に行う調査又は新聞から得られた情報の系統的利用による地区毎のドバトの群れの移動に関する観察、処置を施したトウモロコシ種子を散布する地点の増加、マルサス作戦に当る人員の強化及び専門化、経済的で機動力のある無線通信機付き小型車の使用、避妊薬を塗布した種子の品質・形状及び製造の改善などの努力を行う。 心理面においては、公私の建物の屋根及び物置におけるドバトの営巣がその増殖を助長し、また公道・私道ないしはベランダで行われるあらゆる餌の勝手な散布がドバトを飽食させ、「清浄行動本部」の特別団員がドバトを捕え又は処置するために差し出す種子に見向きもしなくなるので、執られた措置の成功を確保するために、1974年10月以降、すべての関係者(家主、公共建築物の責任者、借家人、門番、不動産会社の管理人、建築家、庭師、動物保護団体など)に対し、情報提供と説得の新たな努力を行うことが不可欠であることが判明した。そしてさらに、同期間に同時にすべての情報普及手段(貼紙、小冊子、テレビ、ラジオ、日刊紙、技術紙など)に訴えて、避妊薬によるドバト害対策の効果を強調することが大切であるということが判明した。同時に、警察の地元の署に対し、その監視を強化し、特にマルサス作戦の春期の3月1日から3月15日まで及び秋期の8月25日から9月15日までの期間においては、違反者には予見されている罰則の適用によって、逃腰の給餌家に身勝手な餌の散布を止めさせるように取り締まりを多く行うよう勧誘がなされた。 |
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