次に提言したいことは、試験研究、防除体制を組織化することである。5.3で述べたように生態、防除法等の研究開発面では、個人、企業、団体、研究機関がばらばらに取り組んでおり、情報も整理されず、効率の悪い研究を行っている。これらは公的な機関等で一括して扱えるように望みたい。
ドバトは戦前には、軍用、通信鳩を除いて神社、仏閣に限定して生息していた。今日のような都市部の工場地域における大群や農村部で食害して移動するドバト群などは観察できなかったのである。せめて戦前のレベルまで個体数を減らし、人間とドバトの共存を図ってゆきたいものである。
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