最新の話題バックナンバー
2004年5月19日更新分)

アホウドリ 新営巣地10カ所で巣作り


新営巣・地初寝崎で生まれたヒナの周りに集まる若鳥たち。ひときわ白いのが親鳥。
その左がヒナ。左下の2羽はこの場所で巣作りしている。(2004年2月撮影)

 初寝崎に定着するアホウドリの数が増えている。アホウドリを誘致している伊豆諸島鳥島の初寝崎では、今年も1つがいが1羽のヒナを育てているが、2月の調査で、新たに10カ所で巣作り行動が行われていることがわかった。ほぼ同年代の若鳥たちによるもので、そのうち多くのつがいで絆を深めるとされる求愛ダンスやお互いを羽繕いする姿が頻繁に観察された。通常、アホウドリは数年かけて繁殖を始めるため、これらの若鳥は繁殖予備軍。来シーズン以降に向けて繁殖つがいの増加に期待が高まる。
 この調査はサントリー世界愛鳥基金の助成と環境省の委託を受け実施している。   (山階鳥研NEWS 4月1日号より)





オーストンウミツバメ 40年ぶり再確認
 2月の鳥島アホウドリ調査で、鳥島では絶滅したとされるオーストンウミツバメが繁殖しているのを調査隊が発見した。島の北部の地面に約150もの巣穴があり、そのうち2巣からヒナ1羽と卵1つを確認した。鳥島では40年ぶりに確認されたことになる。発見者の佐藤文雄研究員は「クマネズミに親鳥が捕食されていて、繁殖地の状況はよくない。クマネズミの駆除が急がれる」と話す。  (山階鳥研NEWS 4月1日号)





希少鳥類の研究成果 発表

 去る2月5日、千葉県立手賀沼親水広場・水の館で、今年度の「希少鳥類の生存と回復に関する研究」の研究成果発表会を実施し、翌6日には調整会議を開いた。この研究は文部科学省科学研究費の補助を受け、平成13年度から実施している。今年度は4テーマの研究を実施。全国の高等学校などを対象に実施した希少種の標本についてのアンケート結果や、ヤンバルクイナの生息状況、子育て中のオオミズナギドリが長距離移動の検証結果を発表した。
 また、第2部として「ダイトウウグイスは何者か?」と題したワークショップを開き、昨年大東島で再発見されたウグイスについて話し合われた。  (山階鳥研NEWS 3月1日号)





「山階鳥研NEWS」は山階鳥研の活動や鳥の話題を紹介したニュースレターです。賛助会員にご入会いただきますと、隔月に郵送いたします。(賛助会員の入会はこちら
最新号の目次はトップページをご覧ください。



backこれまでの話題


Copyright 2002, Yamashina Institute for Ornithology. All rights reserved.