3.3.1 巣について
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旧馬舎は2階建てで2階部分は調査時は利用されていなかった(写真3.2)。この2階の床面(一部吹き抜き)に13個の巣(うち1巣は調査中に新しく作られた)があったが、いずれの巣も壁又は柱に接して作られていた。さらに、同じつがいが利用していたと考えられる巣を除けば、互いの巣の間隔は2m以上離れていた(図3.15)。これは巣の周囲を防衛する型のテリトリーをもつためと考えられる(図3.15)。 繁殖の際に巣は新しく作られることもあるが、以前使用した巣を多少改修して使用することが多い。そして巣は何回か繰り返し利用され、ヒナの糞が周囲に堆積したりして非常に大きなものとなっている(表3.14、写真3.3)。巣材は旧馬舎ではワラがほとんどであったが、同園内のインド象舎塔屋内のドバトの巣では大半が木の枝を利用していた。これはドバトが巣材としてワラ又は木の枝を好むためではなく、身近にあるものを巣材として利用するためと考えられる。渋谷駅東口ではワラ・木の枝の他に近くの花屋から拾った草の葉なども使われ、さらに巣材を使わずに鉄骨やコンクリートの上に直接産卵した例も少なくない。また針金や銅線を巣材として利用した例もある。 |
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図3.15 旧馬舎内のドバトの巣の配置及びNo.8巣
No.9巣各つがいの追い出し行動の見られた場所 凡例:△−No.8巣番、○−No.9巣番 黒ぬりの記号は他の個体に追われた場所を示す。 |
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