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2006年10月26日更新分)

山階芳麿賞贈賞式・受賞記念講演とシンポジウムを開催 

 山階鳥研は2006年9月23日、東京の有楽町朝日ホールで、平成18年度山階芳麿賞贈賞式・受賞記念講演とシンポジウム「アホウドリ 復活への展望」を開催しました。本年度の受賞者、長谷川博・東邦大学教授に、総裁の秋篠宮殿下から賞状と記念メダルをお贈りしました。贈賞式に引き続いて、長谷川教授が「アホウドリ ー その再生への道」と題して講演し、自身のこれまでの保全と研究活動について講演しました。シンポジウムの冒頭には、アホウドリの保護に多大な貢献をされた、沖本俊彦(元海上保安庁警備救難監)、土屋友延(漁船船長)、内山春雄(日本バードカービング協会会長)の3氏に感謝状をお贈りしました(詳細は山階鳥研NEWS 2006年11月号に掲載)。

   


秋篠宮殿下から山階賞の賞状を受ける長谷川博東邦大学教授

     


シンポジウムではアホウドリの保全について議論が行われた。

ヤンバルクイナが推定717羽まで減少したことを報告

 2006年9月15〜19日に岩手県盛岡市で開催された日本鳥学会の2006年度大会で、尾崎清明標識研究室長らは、沖縄島の特産種で絶滅危惧種のヤンバルクイナの2005年における推定個体数が717羽に減少したと考えられると発表しました(山階鳥研NEWS 2007年1月号に詳報予定)。

      

 
ヤンバルクイナの減少について発表する尾崎標識研究室長

   

山岸哲所長が日本鳥学会大会で特別講演

 岩手県盛岡市で開催された日本鳥学会2006年度大会の最終日である9月19日に、山岸哲所長が、岩手県立博物館で「わが国の野生鳥類保全に関する問題点」と題して特別講演を行いました。この中で山岸所長は、保全すべき希少種の優先順位の決定について明確な基準がないことなど、今後関係者が協力して改善すべきポイントを指摘しました。

   


岩手県立博物館で講演する山岸所長(写真提供:岩手県立博物館)

   

サギ類の標識調査 〜カラーリング(色足輪)で移動を調べます

 観察情報をお寄せください

 山階鳥類研究所では2006年6月に全国10県13カ所のサギ類の集団繁殖地でサギ類の巣内ヒナ合計300羽に金属足環と黄色のカラーリングを装着しました。

 今回装着したサギ類の標識はこちら。観察された方はご一報ください。



 これは山階鳥類研究所が環境省の委託を受けて実施している鳥類標識調査の一環として、今年度から3年間の計画で、野外観察に適したカラーリング(色足環)を用いて実施するものです。

 日本で繁殖するサギ類の多くは東南アジアで越冬することが1960年代の標識調査で確かめられています。その後、日本でも東南アジアでも自然環境に変化があったこと、中国や東南アジアが鳥インフルエンザの発生地として注目されていることからサギ類の渡りを改めて取り上げて調査することにしました。

(2006年9月6日)


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