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2003年5月6日更新分)

第12回山階芳麿賞の受賞者に石居早大名誉教授が決定
今年度、第12回山階芳麿(やましな・よしまろ)賞の受賞者に、早稲田大学名誉教授、石居進(いしい・すすむ)博士が決定しました。9月23日に授賞式を開催します。

 今年度の受賞についてはこちら
 授賞式についてはイベント情報に掲載


九州のシギ・チドリにフラッグを装着

2月にカラーフラッグを装着したハマシギ。
左脚に青とオレンジのフラッグが見える。
 2月16〜20日、有明海に面した熊本県荒尾市で、越冬中のハマシギ、シロチドリ、メダイチドリ、ミユビシギ、合わせて570羽にカラーフラッグを装着しました。左脚すね(上部)に青、ふしょ(下部)にオレンジのフラッグ、右脚に金属足環が付いています。このフラッグの色の組み合わせは、初めて使用し、九州地方を意味します。カラーフラッグは世界規模で移動するシギ・チドリ類などを対象に、世界中の調査場所ごとに決められた色を装着しています。双眼鏡や望遠鏡を使った観察で識別できることから、一般の方々からの観察報告を手がかりに繁殖地・中継地・越冬地への移動経路などを解明しています。フラッグ付きの鳥を観察された方は、標識研究室(担当・茂田)までご連絡ください。  (山階鳥NEWS 5月1日号より)

★カラーフラッグ調査や報告項目の詳細は、「渡り鳥と足環」をご覧ください。

ご寄付ありがとうございました
- 映画「WATARIDORI」チャリティー試写会 -
 去る3月7日、東京渋谷区・津田ホールで日本ヘラルド映画(株)主催による、映画「WATARIDORI」チャリティー試写会が開催され、秋篠宮様がご家族で、ならびに紀宮様がご出席になりました。山階鳥研ではこの試写会を後援し、山岸所長らが出席しました。上映にあたり、フランスからジャック・ペラン監督が駆けつけ舞台挨拶をされました。また、渡り鳥の保護のために設置された募金箱には、参加者の皆様から173,550円が寄せられ、全額を山階鳥研にご寄付いただきました。ありがとうございました。
2001年 フランス 1時間39分
監督/製作:ジャック・ペラン
配給:日本ヘラルド映画

『WATARIDORI』オフィシャルサイト
http://www.wataridori.jp/


−鳥島周遊パノラマクルーズ−

 去る3月7〜9日に開催された「鳥島周遊パノラマクルーズ」で、乗船者の方々から船内に設置したサントリーアルバトロス募金箱に10,321円が寄せられました。アルバトロスグッズの売り上げ58,300円と合わせ、合計68,621円をアホウドリの保護活動に活用させていただきます。ありがとうございました。(山階鳥NEWS 4月1日号より)
主催:(株)パシフィックツアーシステムズ
協力:(財)山階鳥類研究所・サントリー(株)・(株)NTTドコモ・興和(株)


アカガシラカラスバト 飼育下の繁殖に成功

2002年11月に誕生した1羽目のヒナ
(上野動物園提供)
 山階鳥研が東京都の委託で野生から捕獲し、上野動物園で飼育しているアカガシラカラスバト(ハト科)が、飼育下で2度の繁殖に成功した。保護増殖事業を進める東京都は、昨年11月と今年2月にヒナが1羽ずつ誕生、2羽目のヒナが3月7日に無事巣立ちを迎えたと発表した。
 アカガシラカラスバトは小笠原諸島などに生息し、母島、父島などで推定40羽程度しか確認されておらず、絶滅が非常に心配されている。そのため、都が保護増殖事業に着手。都の委託を受けた山階鳥研が、2001年3月に父島で雄雌成鳥1羽ずつとヒナ1羽の計3羽を捕獲した。現在、上野動物園では父島で捕獲した3羽と、動物園で誕生した2羽の計5羽が飼育されている。捕獲を担当した佐藤文男・茂田良光両研究員は、「捕獲した成鳥は番いではなかったので、番い形成がうまくいき、早い段階で繁殖に成功したのは大変喜ばしい。飼育技術は確立されつつあるが、野生での分布や生息数は不明なことが多く、早期にこれらを調査する必要性を感じる」と話す。(山階鳥研NEWS 4月1日号より)


ヤンバルクイナの危機 沖縄で講演
 日本獣医師会などが主催したシンポジウム「ペットの野生化防止と絶滅危惧種の保護−移入動物問題を考える」が2月9日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催され、尾崎清明・標識研究室長がヤンバルクイナの危機的状況について講演した。このシンポジウムでは、ヤンバルクイナなどの希少種が移入動物に補食されている問題について話し合われた。
 尾崎室長は、2000年度にヤンバルクイナの生息状況を調査した結果を示し、生息域が15年で25%も減少していることを説明。「減少の原因は、移入動物のマングースや野生化したネコの補食によるもので、ヤンバルクイナはネコやマングースと共存できない」と訴えた。
 また、移入動物問題に取り組む獣医師会や地域の代表からは、ペットを適正に飼うことが野生動物を守ることに繋がると指摘があり、マイクロチップによるペット登録導入の必要性などが示された。(山階鳥研NEWS 4月1日号より)


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