月別アーカイブ: 2012年7月

アホウドリの再導入に関連して台湾からお客様が来所しました

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本日来所したのは台湾中華鳥会の蕭定雄さんです。台湾の澎湖諸島はかつてアホウドリが繁殖していたため、同会ではアホウドリの再導入に大きな関心があるとのことで、山階鳥研でおこなっている、伊豆諸島鳥島、小笠原諸島鳥島での保護活動について広報主任の平岡と出口智広・研究員から説明を受けました。
蕭さんは台湾大学の大学院生として、野生生物と共存できる街作りを研究しています。約1ヶ月の日程で、コウノトリの野生復帰を進めている兵庫県豊岡市のNPOコウノトリ湿地ネットでインターンとして研修しており、その合間を縫って今回の訪問が実現しました。
写真上はアホウドリのデコイ(模型)と一緒に写る蕭さん。photo_2写真下は、蕭さんがおみやげに持ってきてくれた、台湾の固有鳥類ヤマムスメをシンボルにした、有機農法による「ヤマムスメ紅茶」です。
「アホウドリ 復活への展望」はこちらです。

7月のテーマトークは「シロチドリの採餌戦略、カニかゴカイか」(7月14日(土))です

山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、7月は下記の要領で明日です。保全研究室でふだんは鳥類標識調査のデータ管理等に従事している吉安京子・専門員が、学生時代に千葉県内の干潟で研究したシロチドリの生態についてご紹介します。
第15回「シロチドリの採餌戦略、カニかゴカイか」
【講師】吉安京子 山階鳥研保全研究室専門員
【日付】7月14日(土)
【時間】13時15分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

手賀沼学会大会が7月7日(土)に開催されます

老若男女が気楽に、手賀沼集水域の社会や自然も含めた文化の総体について学ぼうという、手賀沼学会の第9回大会が開催されます。会員・非会員をとわず参加できますのでふるってご参加ください。
【日時】2012年7月7日(土) 12:00〜16:20
【場所】中央学院大学30周年記念館611号室
【内容】
基調講演1:「東葛地方の鉄道の発達と水運の衰退」
青木更吉氏(流山市立博物館友の会会員、歴史・民俗研究者)
基調講演2:「柏駅と駅前の歴史」
小林康達(やすみち)氏(我孫子市教育委員会嘱託職員・我孫子市史編纂委員会参与)
特別発表:「私の第二の故郷」
邢燕(けい・えん)氏(中央学院大学国際交流センター)ほか
【問い合わせ】手賀沼学会事務局(中央学院大学社会システム研究所)
電話:04-7183-6522
詳細(手賀沼学会ウェブサイト)はこちら
手賀沼学会発足趣意書はこちら
山階鳥類研究所イベント情報はこちら

中国遼寧省にズグロカモメの調査に行ってきました

img_6544_b尾崎清明・保全研究室長と平岡(自然誌研究室専門員・広報主任)は、6月11日から20まで、中国遼寧省にズグロカモメの調査に行ってきました。山階鳥研からJICA(国際協力機構)のプロジェクトで中国西安に赴任している米田重玄・専門家も応援に合流しました。
ズグロカモメは、世界分布の極限された種で、中国の渤海と黄海沿岸部で繁殖し、冬は朝鮮半島、日本、中国南東部、ベトナムなどに渡ります。海岸の干潟上部の塩性植物群落で繁殖するため、埋め立てなどの影響を受けやすく、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧第2類に指定されています。
今回の調査は、環境省の日中韓ズグロカモメ共同調査業務として実施されたもので、中華人民共和国環志中心(バンディングセンター)、遼寧省双台河口国家級自然保護区のスタッフ等の協力を得て、同保護区にある繁殖地で、4羽のズグロカモメ成鳥に人工衛星発信器を装着したほか、200羽ちかい幼鳥に番号つきの赤いカラーフラッグ(脚に装着して野外観察で識別可能なプラスチック製の「旗」)と金属製足環を装着しました。
発信器装着個体を含め、今回標識を装着した個体が、いくつかある越冬地のどこに渡るかが注目されます。発信器装着個体については衛星からのデータを順次取得してゆきます。カラーフラッグ装着個体を観察された方は山階鳥類研究所にぜひご一報お願いいたします。
※画像は人工衛星発信器を装着したズグロカモメの成鳥です。
「渡り鳥と足環」(山階鳥類研究所)はこちら。

東日本地区賛助会員の集いを開催しました

tsudoi_higashinihon20127月3日に東京都千代田区の霞会館で、東日本地区賛助会員の集いを開催しました。
冒頭、3名の高額寄附者に総裁の秋篠宮殿下から感謝状をお贈りしました。出口智広研究員の活動報告などのあと、後半は懇親会を行い、約200名の参加者が和やかに懇談しました。

※山階鳥類研究所では、研究や活動を支えてくださる賛助会員・ご寄付を広く募集しています。賛助会員になっていただくと、賛助会員の集いに出席していただけるほか、隔月刊のニュースレター「山階鳥研NEWS」などをお送りします。賛助会員のお願いはこちらです。