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標識調査について知っていただくための冊子「渡り鳥の不思議を調べてみよう!鳥類標識調査の世界」が発行されました

鳥類標識調査は、野鳥に番号付きの足環などを装着して放すことで、渡り経路や寿命など野鳥のさまざまな生態についての情報を得ることのできる調査です。

このたび、標識調査とその成果をより広く知っていただくために、「渡り鳥の不思議を調べてみよう!鳥類標識調査の世界」(A5版20ページ)の冊子を作成しました。渡り鳥飛来地や足環のついた鳥が観察される自然観察施設などを中心にお役立ていただければと思います。

紙媒体の冊子をご希望の自然観察施設は、bmrc☆yamashina.or.jpまでご連絡お願いします(メール送信の際は☆を小文字の@に変更してください)。PDFは下記リンクからダウンロードしてください。

この冊子は、トヨタ自動車株式会社の「トヨタ環境活動助成プログラム」 の助成を受けて作成しました。

  >> 「渡り鳥の不思議を調べてみよう!鳥類標識調査の世界」(PDF)ダウンロード
  こちらも合わせてお読みください。
  >> 山階鳥研サイト「鳥類標識調査 仕事の実際と近年の成果」

<書籍情報>
書名: 渡り鳥の不思議を調べてみよう!鳥類標識調査の世界
編著・発行:公益財団法人山階鳥類研究所
判型/頁:A5判/20頁
発行日:2023年1月1日

山階鳥類学雑誌(第52巻第2号)をご紹介します。

山階鳥類研究所の学術雑誌「山階鳥類学雑誌」は年に2冊の発行です。2020年12月15日付けで発行された、2020(令和2)年度の第2号についてご紹介します。

● 原著論文
Whitworth, D.L.・ Carter, H.R.・中村 豊・武石全慈・大槻都子: 宮崎県枇榔島におけるカンムリウミスズメ Synthliboramphus wumizusume の孵化成功率と捕食(英文) pp.63‒82
江崎保男・田悟和巳: 吉野川のミサゴ ~繁殖と採餌生態~ pp.83-97

● 短報
大槻都子・Whitworth, D.L.・Parker, M.W.・箕輪義隆・中村 豊・吉本竹宏:宮崎県小枇榔におけるカンムリウミスズメの繁殖の確認(英文) pp.99-104
福田道雄: 大正時代の浅草花屋敷に来たペンギン pp.105-112
黒木知美・鶴見みや古・長堀正行: 日本産,朝鮮半島産,および中国陜西省からの提供個体を始祖とする日本産トキに共生するウモウダニ種構成の比較 pp.113-123

● 報告
山本美枝: 長崎県福江島におけるカンムリオウチュウの記録 pp.124-128
正富欣之・森竹 祐: 北海道における野生タンチョウの鳴き合い行動の開始年齢に関する観察記録 pp.129-132
倉沢康大・安部亮佑・西沢文吾: 北海道近海におけるアシナガウミツバメ Oceanites oceanicus の記録 pp.133-137
山崎剛史・亀谷辰朗: 鳥類の目と科の新しい和名(2)鳴禽類 pp.138-143
中原 亨・江頭幸士郎: 男女群島におけるヤイロチョウの初記録 pp.144-146

● 回想録 pp.147-151
● 誌碑 pp.152-156
● 投稿論文査読者一覧 p.157
● 投稿される方へ pp.158-162
● 投稿される方へ(英文)pp.163-167

<編集長 綿貫豊北海道大学水産科学研究院教授の編集後記から>
原著2編短報3編報告5編とそれぞれに充実した号となりました。内容も海鳥と陸鳥、生態と寄生虫、飼育の歴史、観察記録なとバラエテイーがあります。山階鳥類学雑誌はこうした多様な原稿を歓迎します。様々なタイプの「報告」を投稿しやすくなるようなスタイルを検討しております。さて、今年から、受理された論文のうち毎年1~2編特筆すべきものを編集長が選び紹介することとしました。このEditor’s Choice論文には出版後直ちに自由にダウンロードできるようになるという特典があります。今年は 江崎・田悟両氏によります、「占野川のミサゴ」です。下流域全ての個体の繁殖と餌や採食場所を、直接観察により丁寧に調べたもので、堤の下流や河口が主たる狩場となっていること、それが営巣場所にも関係していそうなことを明らかにしています。

*「山階鳥類学雑誌」は、鳥類の研究論文を掲載する学術雑誌です。1952年に「山階鳥類研究所研究報告」のタイトルで創刊され、2003年に現在の誌名に改めました。山階鳥研の研究論文を掲載するとともに、所外の研究者の研究発表の場としても貢献しています。
賛助会員に入会され、「山階鳥類学雑誌」を購読するコースを希望された方にお送りしています(そのほかに広報紙「山階鳥研NEWS」を購読するコースもあります)。
※ 山階鳥類学雑誌の解説はこちらです。
※ 山階鳥類学雑誌の目次(1992年以降)はこちらです。
※ 山階鳥類学雑誌掲載論文のPDFはこちらです。
※ 賛助会員のご案内はこちらです。

オンライン山階芳麿賞記念講演会/白瀬のペンギン/鳥の長寿記録ほか「山階鳥研NEWS」11月号

山階鳥研NEWS11月号表紙

山階鳥類研究所の広報紙「山階鳥研NEWS」2020年11月号(No.292)が発行されました。

10月4日(日)にオンラインで開催された山階芳麿賞記念講演「絵を見るハト、音楽を聴くブンチョウ」の模様を速報で、巻頭に掲載しました。

続いてエッセイを1本。東京大学総合研究博物館の松原始さんに、山階鳥研からインターメディアテク(千代田区丸の内)に寄託しているペンギンの標本についてご寄稿いただきました。明治時代の探検家、白瀬矗(しらせ・のぶ)が南極より持ち帰ったペンギンについてのお話。

また、鳥類標識調査の成果として山階鳥研の吉安フェローらが発表した、日本の野鳥の長寿記録のまとめを解説しました。

巻末の「鳥のモニュメント」は、無粋な自分にもわかるあわれ「鴫立澤(しぎたつさわ)標石」(神奈川県大磯町)です。その他、イベント情報などもお届けしました。

「山階鳥研NEWS」2020年11月号(第292号) 目次
1面
表紙写真(アオゲラ) 賛助会員 内田英一さん
2面 山階芳麿賞記念講演会をオンラインで開催/バンディング展が終了
3面 白瀬のペンギン(東京大学総合研究博物館 松原 始さん)
4面 鳥類標識調査 日本の野鳥の最長生存期間まとめ
5面 山階鳥学セミナー捕獲技術入門編/NEWS表紙写真募集/陸前高田市立博物館被災標本返却
6面 関西地区賛助会員の集い報告/下村兼史写真展終了
7面 鳥学講座・見にレクチャー告知/バンディングかわら版/訃報
8面 テーマトーク/所員の著書/事務局から(賛助会員/ご寄附)/鳥のモニュメント/編集後記

「山階鳥研NEWS」は、山階鳥研の活動や、鳥学研究や鳥の話題をやさしく紹介するニュースレターです。賛助会員に入会いただきますと、隔月でお送りいたします。
※ 賛助会員のご入会は「ご支援のお願い」をご覧ください。
山階鳥研NEWSのこれまでの号の目次はこちらです。

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