絶滅危惧種アホウドリの小笠原再導入のため、2月11日に伊豆諸島鳥島から小笠原諸島聟島(むこじま)に移送したヒナ15羽のうち、3月に死亡した1羽をのぞき、14羽すべてが今日までに巣立ちました。
移送・人工飼育は今年で5年めの最終年で、初年度から合計69羽のヒナが巣立ちました。これまでの皆さんの暖かいご支援にあつく御礼申し上げます。
また、今シーズンは、昨年までに巣立った個体のうち、3歳個体(2009年巣立ち)4羽と、4歳個体(2008年巣立ち)2羽の合計6羽が、聟島に帰還したことを確認しました。
帰還個体の中から聟島で繁殖するつがいが生まれ、最終的にはこの場所で彼らの子孫が多数繁殖するようになるのがこのプロジェクトの目標ですので、来シーズン以降も引き続き現地のモニタリングを続けてゆきます。引き続きご関心をお寄せいただきご支援いただけますようお願いします。
報道発表資料はこちらです。
山階鳥研のウェブページ「アホウドリ 復活への展望」はこちらです。
日別アーカイブ: 2012年5月25日
目には青葉、アオバズク渡る我孫子
残業のため我孫子駅までのバスがなくなり、住宅地を歩いて駅までの夜道を急いでいると、ホウ、ホウ、・・という声がかすかに聞こえます。
声をたよりに探してみると、住宅に囲まれた緑地でアオバズクが鳴いていました。
【音声】アオバズクの声(2012年5月23日 我孫子市内)
アオバズクは名前のとおり、青葉の頃に東南アジアなどの越冬地から日本に繁殖のために渡ってくるフクロウの仲間です。体の大きさはハトくらい、チョコレート色の体に黄色い目をした鳥です。我孫子では、地元、我孫子野鳥を守る会のシンボルバードで、同会の会報「ほーほーどり」はこの鳥の地方名にちなんでいるそうです。
ただ、我孫子周辺でも緑が減少し、以前はアオバズクが繁殖していた場所でも繁殖がなくなってしまったところが多いと思います。この個体も、越冬地から日本に到着したあと、繁殖地までの移動の途中で小さな緑地に立ち寄ったものでしょう。