絶滅危惧種アホウドリの小笠原再導入のため、2008年から2012年まで5年間、伊豆諸島鳥島から小笠原諸島聟島(むこじま)に合計70羽のヒナを移送し、人工飼育によって69羽の巣立ちに成功していましたが、このたび、聟島で、2008年に人工飼育して巣立ったヒナが別の個体と番いになって、産卵があったことが確認されました。
これは山階鳥類研究所とNHKが共同で設置している監視カメラによって確認されたもので、上の画像は11月14日のものです。
報道発表資料はこちらです(2012年12月5日)。
アホウドリのヒナを移送して再導入する試みには前例がなく、移送先で繁殖する確証はありませんでしたが、この産卵で、聟島での繁殖地形成の成功に大きな光が見えてきました。
この事業は、聟島に、人間の手助けなしに存続する繁殖地ができることが目標です。多くの皆様のこれまでのご支援に感謝するとともに、引き続きご関心をお寄せいただき、ご支援いただけるようお願いいたします。
2012年5月の聟島での巣立ち終了の記事はこちらです。
2012年2月現在の聟島への人工飼育個体の帰還の記事はこちらです。
2012年2月の鳥島から聟島へのヒナ移送の記事はこちらです。
山階鳥研のウェブページ「アホウドリ 復活への展望」はこちらです。