月別アーカイブ: 2014年7月

高校生の校外研修を受け入れました

sendai_ichiko7月3日に、宮城県仙台第一高等学校から、校外研修の高校2年生5名を受け入れました。
この学校は、科学技術系人材育成のために文部科学省が指定している、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けており、生徒が、物理、化学、生物、数学等のさまざまな分野に分かれて研究を行っています。この日訪れたのは、生物を研究テーマとして、鳥類の飛翔と解剖学的特徴について調べている生徒です。
この日は、山崎剛史研究員から鳥類の飛翔能力などについて話を聞いたほか、所内を回って、DNA分析、剥製作成等の実際を見学しました。
※ 画像は浅井芝樹研究員からDNA分析について説明を受ける、仙台一高の生徒の皆さんです。

フクロウのヒナは飛べるようになっても餌ねだり

ural_owl_fledglingちょっと日数が経ってしまいましたが、画像は我孫子市内の巣箱で巣立ったフクロウのヒナ、7月8日の姿です。
翼の羽毛は真羽(しんう)といって、大人の羽毛が生えそろっていますが、頭や胸はまだ綿羽(めんう)というぽやぽやの羽毛で、まだこれから真羽が生えてくるところです。
巣立ってからすでに6週間あまり、翼の羽毛が生えそろったヒナたちはもう飛ぶことができますが、実は親鳥の採ってきた餌をもらって育ててもらっているようです。
7月10日の晩のヒナたちの声を聞いてみてください。真っ暗な中での録音です(43秒)。


1箇所にとまって鳴き続けているだけなので、とても自分で餌は採っていなさそうです。おなか減ったよ〜と、餌を持ってきてくれるのを待っているのでしょうね。
この声で何羽いるでしょうか。3羽巣立ったわけですが、少なくともここに2羽はいるようですね。
ヒナたちはいつごろまで親がかりなのでしょうか?いつごろから自分たちで狩りをするのでしょうか?そういった疑問もわいてくるヒナたちの声でした。
※ フクロウの巣箱のようす(「5月の里山、生命が息づいています」)はこちらです。
※ フクロウの親鳥の声(「桜咲きフクロウ鳴く春の我孫子」)はこちらです。
【訂正】当初「巣立ってから2 週間あまり」としていたのは、「巣立ってから6週間あまり」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。

7月のテーマトークは「タマシギの繁殖生態 」(7月12日(土))です

painted_snipe_04_s関東地方は台風が通り過ぎ、ここ我孫子では台風が運んできた南海上の空気のせいなのでしょう、蒸し暑い晴天ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
さて、山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、7月は明日、7月12日の開催です。保全研究室の米田重玄研究員に、タマシギの繁殖生態について話してもらいます。
オスとメスの形態や習性の特徴が普通の鳥と逆になっているタマシギは、一妻多夫の変わった繁殖生態を持った鳥と言われています。メスは卵を産むだけで、オスが卵を温め、子育てをするタマシギの生態を米田研究員が以前行った研究の結果からお話しします。タマシギは鳥類学の盛んなアメリカやヨーロッパといった地域に分布しないため、生態研究の報告が多くありませんが、そんななか、米田研究員は国際的な鳥類学の学術雑誌にもタマシギの生態について論文を発表している、数少ないタマシギのプロです。ぜひお楽しみに。
第39回「一妻多夫の鳥タマシギの繁殖生態」
【講師】米田重玄 山階鳥研保全研究室研究員
【日付】7月12日(土)
【時間】13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
交通案内はこちら
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
※ なお、8月のテーマトークはお休みです。次回は9月ですのでよろしくお願いします。
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。