特別天然記念物・アホウドリに 2種が含まれることを解明し、論文発表しました

北海道大学総合博物館の江田真毅(えだ・まさき)准教授らと山階鳥研の研究グループは,伊豆諸島の鳥島と尖閣諸島に由来する国の特別天然記念物・アホウドリの形態を比較し、鳥島タイプの鳥は尖閣タイプの鳥 よりほとんどの計測値で大きい一方,尖閣タイプの鳥のくちばしは相対的に長いことを解明しました。本研究で明らかになった形態的な違いと,これまでに知られていた遺伝的・生態的な違いから, 両タイプの鳥は別種とするべきと結論しました。このことを述べた論文が、このたび、国際的学術誌 Endangered Species Research 誌に2020 年 11 月 19 日(木)にオンライン公開の形で掲載され、北海道大学と山階鳥研では報道発表を行いました。

報道発表資料PDF『特別天然記念物・アホウドリに 2 種が含まれることを解明~伊豆諸島鳥島の「アホウドリ」と尖閣諸島の「センカクアホウドリ」は別種としての保全が必要~』(2020年11月20日)はこちらです。

論文PDF Eda et al. 2020. Cryptic species in a Vulnerable seabird: short-tailed albatross consists of two species. Endangered Species Research, 43: 375-386. はこちらです。

この研究によって、両地域の「アホウドリ」は約 60 万年もの間、 異なる歴史を歩んできた別種であることがわかりました。かつては多数の島々で繁殖していたと考えら れる両種ですが、現在の繁殖地はそれぞれ鳥島と尖閣諸島に限られてしまっています。これまで考えら れていた以上に、希少な鳥であることは明らかです。今後、それぞれの独自性を保つことを念頭に置い た保全政策の実施が必要と考えられます。

12/23(水)山階鳥学セミナー(捕獲技術入門編)」を山階鳥研(我孫子市)で開催します。

2018年度開催の山階鳥学セミナー@我孫子

過去5年度にわたり実施して、多くの皆様にご参加いただきました「山階鳥学セミナー(捕獲技術入門編)」を、本年度も山階鳥研(我孫子市)で開催いたします。

安全に鳥類を捕獲・放鳥する技術は、鳥類の調査手法の1つとして重要な位置を占めている一方で、習得の機会が限られています。そこで本講座では、参加者の皆様が捕獲技術を正しく理解し、技術習得への意欲を高めていただくことを目的として、当研究所所員による鳥類の安全な捕獲技術の紹介や、鳥体の安全な扱い方の実習を行います。

なお、新型コロナウイルス感染症対策のため、定員は従来の半数に設定しております。

山階鳥学セミナー(捕獲技術入門編)@我孫子
【日時】2020年12月23日(水)13:00~16:00
【場所】山階鳥類研究所 講堂および敷地内 →  交通案内
【開催概要・申込み方法】要申込 詳細は → 山階鳥研での開催詳細PDF(黄色)でご確認ください。

※ 山階鳥研のイベント情報ページからもご覧いただけます。

オンライン山階芳麿賞記念講演会/白瀬のペンギン/鳥の長寿記録ほか「山階鳥研NEWS」11月号

山階鳥研NEWS11月号表紙

山階鳥類研究所の広報紙「山階鳥研NEWS」2020年11月号(No.292)が発行されました。

10月4日(日)にオンラインで開催された山階芳麿賞記念講演「絵を見るハト、音楽を聴くブンチョウ」の模様を速報で、巻頭に掲載しました。

続いてエッセイを1本。東京大学総合研究博物館の松原始さんに、山階鳥研からインターメディアテク(千代田区丸の内)に寄託しているペンギンの標本についてご寄稿いただきました。明治時代の探検家、白瀬矗(しらせ・のぶ)が南極より持ち帰ったペンギンについてのお話。

また、鳥類標識調査の成果として山階鳥研の吉安フェローらが発表した、日本の野鳥の長寿記録のまとめを解説しました。

巻末の「鳥のモニュメント」は、無粋な自分にもわかるあわれ「鴫立澤(しぎたつさわ)標石」(神奈川県大磯町)です。その他、イベント情報などもお届けしました。

「山階鳥研NEWS」2020年11月号(第292号) 目次
1面
表紙写真(アオゲラ) 賛助会員 内田英一さん
2面 山階芳麿賞記念講演会をオンラインで開催/バンディング展が終了
3面 白瀬のペンギン(東京大学総合研究博物館 松原 始さん)
4面 鳥類標識調査 日本の野鳥の最長生存期間まとめ
5面 山階鳥学セミナー捕獲技術入門編/NEWS表紙写真募集/陸前高田市立博物館被災標本返却
6面 関西地区賛助会員の集い報告/下村兼史写真展終了
7面 鳥学講座・見にレクチャー告知/バンディングかわら版/訃報
8面 テーマトーク/所員の著書/事務局から(賛助会員/ご寄附)/鳥のモニュメント/編集後記

「山階鳥研NEWS」は、山階鳥研の活動や、鳥学研究や鳥の話題をやさしく紹介するニュースレターです。賛助会員に入会いただきますと、隔月でお送りいたします。
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【延期しました】10月のテーマトークは「ムクドリの子育て事情」(10/24(土)、×10/17(土))です。

★技術的な問題のため、このトークは10/24(土)に延期しました。時間を作ってお待ちいただいた皆様大変申し訳ありませんでした。10/24(土)は下記表紙画像をクリックしてご覧ください。

我孫子市鳥の博物館で開催する、第3土曜日恒例の「テーマトーク」、今月は10月17日10月24日(土)に、齊藤安行・我孫子市鳥の博物館学芸員が、ムクドリの子育てについて、オンラインでお話しします。

ムクドリは、駅前広場などに大群でねぐらをとり騒がしいことから嫌われ者にされがちです。しかし、これはこの鳥のほんの一面です。今回は、子育てという視点からムクドリのくらしを見てみましょう。架設した巣箱での子育ての様子や、研究者らによって明らかにされたムクドリの子育て事情を齊藤安行学芸員に紹介してもらいます。

多くの皆様のご視聴をお待ちしています。

第95回テーマトーク「ムクドリの子育て事情」
【講師】 齊藤安行(我孫子市鳥の博物館学芸員)
【日時】 10月17日10月24日(土)午後1時30分~2時15分 ※オンラインで実施
【参加費】 無料

【参加方法】 Youtube Liveを利用してオンラインで実施します。10月24日(土)のための配信URLは、以下の表紙画像にリンクが埋め込まれていますので、時間になりましたらこの表紙画像をクリックして視聴できます(事前登録不要、人数制限なし)。※都合によりリンクを再度変更しました(10月21日)。


※ 質問はYouTubeのチャット機能を利用して行っていただく予定ですが、チャット機能の利用にはログインが必要です。

【主催・問い合わせ先】 山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)

※ テーマトークでのこれまでの講演実績はこちらです
※ 山階鳥研のイベント情報はこちらです

山階芳麿賞記念講演会『絵を見るハト、音楽を聴くブンチョウ』を10/4(日)にオンラインで開催します

第21回の山階芳麿賞の贈呈を記念して、受賞者の渡辺茂・慶應義塾大学名誉教授による講演会を開催します。

人間であれば画風で見分けられるピカソの絵とモネの絵を、ハトも見分けられるということを聞いたことがあるかもしれません。そのことを実験によって確かめたのが、今回、山階芳麿賞を受けられる渡辺茂博士です。鳥の頭脳にはどんな能力があるのでしょうか?人間とどこが同じでどこが違うのでしょうか?渡辺博士がこれまで解明されてきた、鳥のおどろくべき頭脳についてのお話をうかがいたいと思います。

第21回山階芳麿賞記念講演会

【日付】10月4日(日)13:30 〜16:00
【会場】オンライン
配信URL は https://youtu.be/8DWITOG2_dQ です。
(事前申込みは不要です。当日所定の時刻に上記リンクからご視聴ください)

◆講演『絵を見るハト、音楽を聴くブンチョウ』 
渡辺茂(慶應義塾大学名誉教授)

◆コメンタリー 岡ノ谷一夫(東京大学大学院総合文化研究科教授・国立研究開発法人理化学研究所脳神経科学研究センターチームリーダー)

◆質疑応答 渡辺茂・岡ノ谷一夫
(質問はチャット機能を使って行います。トークの視聴そのものにはログイン等は不要ですが、チャット機能を使うには、YouTubeまたはGoogleのアカウントでのログインが必要です。)

【主催】(公財)山階鳥類研究所
【共催】朝日新聞社【後援】我孫子市

※ この講演会の動画は、1週間後の10月11日17時まで、YouTubeの同じアドレスで公開します。

この講演会のパンフレットのPDFはこちらからダウンロードしてください。
山階鳥研のイベント情報はこちらからご覧ください。

「山階芳麿賞」は山階鳥研の財団設立50周年にあたる1992(平成4)年に創立者、故・山階芳麿博士の功績を記念し、鳥学の発展ならびに鳥類保護の振興に寄与することを目的として設けられました。表彰は隔年行われ、日本の鳥類の研究または鳥類保護に関し、特に顕著な功績のあった個人または団体に贈られます。

このたび山階芳麿賞を受賞された、渡辺茂名誉教授は、鳥類に関して、動物行動学、比較神経科学にまたがる、学際的な研究において顕著な業績を収められました。さらに国内外の多数の共同研究者と交流し、後進を育成して、国際定期な貢献を果たすとともに、普及的な書籍で、鳥類学の知を広げることに大きな貢献をしました。この功績が山階芳麿賞選考委員会(奥野卓司委員長)により評価されたものです。

ぜひ多くの皆様にお楽しみいただければと思います。

山階芳麿賞贈呈式/新型コロナウイルスと生物多様性/環境大臣賞を受賞して/ツンドラの大地に憧れて/聟島のアホウドリ近況ほか「山階鳥研NEWS」9月号

山階鳥研NEWS 9月号

山階鳥類研究所の広報紙「山階鳥研NEWS」2020年9月号(No.291)が発行されました。

渡辺茂慶應義塾大学名誉教授に第21回山階芳麿賞をお贈りしました。7月に行われた贈呈式のもようと、10月にオンラインで開催される記念講演会のお知らせを巻頭に掲載しています。

続いてエッセイを3本。水田保全室長には新型ウイルス感染症時代における研究の意義について、6月に着任した澤保全研究室研究員には自己紹介を兼ねてエッセイを書いてもらいました。また、5月に「野生生物保護功労者表彰 環境大臣賞」を受賞された協力調査員の市橋直規さんには鳥類標識調査の活動について紹介していただきました。

巻末の「鳥のモニュメント」は、集団で繁殖する猛禽「飛翔」(長野県中野市)です。その他、聟島のアホウドリ最新情報やイベント情報などもお届けしました。

「山階鳥研NEWS」2020年9月号(第291号) 目次
1面
表紙写真(オグロシギ・ヒバリシギ) 賛助会員 孝橋貞樹さん
2面 渡辺茂名誉教授に山階芳麿賞を贈呈/記念講演会のお知らせ
3面 新型コロナウイルスと生物多様性保全(保全研究室長 水田 拓)
4面 ツンドラの大地に憧れて(保全研究室研究員 澤 祐介)
5面 バンディングで環境大臣賞を受賞して(協力調査員 市橋直規さん)
6面 聟島のアホウドリ近況
7面 平成31年度決算報告/協力調査員・関係者が表彰されました/世界アルバトロスデー バナーチャレンジに参加/JBF・鳥学講座オンライン開催決定/手賀沼流域フォーラムイベントのお知らせ
8面 テーマトーク/所員の著書/事務局から(賛助会員/ご寄附)/編集後記/鳥のモニュメント

「山階鳥研NEWS」は、山階鳥研の活動や、鳥学研究や鳥の話題をやさしく紹介するニュースレターです。賛助会員に入会いただきますと、隔月でお送りいたします。
※ 賛助会員のご入会は「ご支援のお願い」をご覧ください。
山階鳥研NEWSのこれまでの号の目次はこちらです。

こちらも合わせてごらんください。
山階鳥研ウェブサイト イベント情報ページ

100年前にカワセミを撮った男・下村兼史

―日本最初の野鳥生態写真家― 開催中!

日本における野鳥を主とした生物写真の先駆者であり、日本最初の野鳥生態写真家、下村兼史(しもむら・けんじ、1903〜1967)の写真展が、東京六本木/乃木坂の富士フイルムスクエアで開催されています。

下村兼史については、山階鳥研の主催で、2018年9月に1週間という短期間でしたが、初の本格的な展覧会を東京で開催することができ、おかげさまで大きな好評をいただくことができました。

2018年の写真展でお願いしたアンケートの結果を見ると、回答者の約3/4にあたる方たちが、この写真展まで下村のことをご存知なかったにもかかわらず、非常に多くの方が、感想として、「面白かった」「興味深かった」「良いものを見た」という選択肢を選ばれたことには、大変ありがたく感じるとともに、下村の作品の時代を超えた力を再認識した思いがしました。

こういった下村の作品群について、今回、山階鳥研の監修・特別協力のもと、新たに再構成し、富士フイルム株式会社様の主催で、3ヵ月の会期を取って展覧会「100年前にカワセミを撮った男・下村兼史—日本最初の生態写真家-」が開催されています。

山階鳥研が所蔵する下村兼史のオリジナル・プリントを中心とした約50点の作品が、7月1日(水)〜9月30日(火)の日程で展示されています。今回は前回よりもコンパクトな会場ですが、巣の前のルリカケス、ナベヅルの降下飛翔、100年前の兵庫県出石郡(現在の豊岡市)で松の木に営巣するコウノトリなど、代表作もしっかりと出展されています。

本展は当初、4月1日〜6月30日の3ヵ月の会期で開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の流行のために開催延期となり、改めて上記の会期で開催の運びとなったものです。交通至便な会場ですので、感染に用心しながら、お運びいただければ幸いです。

※ なお、昨今の情勢のもと、遠隔地にお住まいなどで会場まで足を運ぶのをためらわれる方もいらっしゃると思います。そういった方にもお楽しみいただければと、インタビューシリーズと題した、PDF上のトークをウェブ公開しています。日本野鳥の会の安西英明さんの「野鳥に気づいて、命のドラマを知ろう」と山階鳥研の平岡の「下村兼史の人と作品を語る」です。下記開催要領の末尾にリンクをはっておきますのでこちらもお楽しみください。

FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館 企画写真展
「100年前にカワセミを撮った男・下村兼史 -日本最初の野鳥生態写真家-」

【会期】 2020年7月1日(水)から9月30日(水)
【会場】 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)写真歴史博物館 東京都港区赤坂9丁目7番地3号 
交通案内はこちら

【開館】 10:00~19:00(入場は閉館10分前まで・最終日は16:00まで) 会期中無休
【入場料】 無料
【主催】 富士フイルム株式会社 
【特別協力、監修】(公財)山階鳥類研究所
【共催】 (公財)日本野鳥の会、有限会社バード・フォト・アーカイブス
【後援】 港区教育委員
【企画】 フォトクラシック

インタビューシリーズ
第1弾「下村兼史の人と作品を語る」(前編・後編・特別編)
ゲスト : 平岡 考
第2弾「野鳥に気づいて、命のドラマを知ろう」(前編・後編・特別編)
ゲスト : 安西英明 氏(公益財団法人 日本野鳥の会・主席研究員)

   

   

おかげさまでフェイスブックのファン数 39カ国から2,100人を越えました

2015年11月初めから開始した山階鳥研のFacebookですが、この2020年4月1日に「いいね」していただいているファンの数が、2,152人になりました。すでに4年以上、原則としてすべての投稿に英文を併記(または、使用言語の切替によって英文が表示されるように)しており、下の表のように日本以外に38の国と地域から「いいね」をいただいています。


年度の変わり目におけるファン数のデータが残っている、2017年3月以降、3年分のファン数の推移をグラフにしてみました。ファンの総数はこの3年で倍増していることがわかります。日本以外の上位7つの国と地域(2020年4月時点)のグラフを見てみると、台湾のファンが非常に多く、増加率も高いのがわかります。他にもオーストラリア、香港、韓国といった国と地域にファンが多いのは、山階鳥研のFacebookで、渡り鳥の調査研究について取り上げることが多いことから、日本と渡り鳥が行き来する地域からの関心が高いことがひとつの理由ではないかと推察できます。

同じ時期に始めたTwitterは、この1月に国別のフォロワーの統計の提供が停止されました。8月15日現在のフォロワー数は3,069人です。

皆様にご関心をお寄せいただき大変ありがとうございます。引き続き応援よろしくお願いいたしします。

8月11日(火)は一斉休業します

本年も、夏季の節電対策として、山階鳥研は、照明、空調の使用抑制等に加えて、通常は職員がそれぞれの都合で取る夏期休暇のうち2日間について一斉休業とし、その第二回目を8月11日(火)に実施します。ご関係の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご承知おきください。

夏期一斉休業のお知らせ

7月22日(水)は一斉休業します

本年も、夏季の節電対策として、山階鳥研は、照明、空調の使用抑制等に加えて、通常は職員がそれぞれの都合で取る夏期休暇のうち2日間について、一斉休業とし、その第一回目を7月22日(水)に実施します。ご関係の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご承知おきください。

夏期一斉休業のお知らせ