最近いらっしゃったお客様から


5月26日、フィギュアを製作されている、海洋堂の宮脇修一社長とペイントデザイナーの古田悟郎さんの一行が来所し、所内を見学しました。宮脇社長はさまざまの部署を見て回っていろいろなアイディアが湧いたようすでした(写真は標本室でアホウドリの仮剥製標本を見る、左から2人目が宮脇社長、3人目が古田さんです。左端は山崎剛史研究員、右端は鶴見みや古自然誌研究室長です)。


6月19日、チューリッヒ大学解剖学研究所の、ハンス=ペーター・リップ(Hans-Peter Lipp)名誉教授(写真)が来所しました。リップ名誉教授は、渡り鳥やデンショバトが目的地にたどり着くための「航法」の原理について研究しており、尾崎清明・副所長ほかと意見交換したほか、自身が携わった航法の研究成果についてのセミナーを行いました。


6月21日、日本野鳥の会の前理事長で、現在副会長の佐藤仁志さん(写真)が理事長退任の挨拶のため来所しました。佐藤さんは中国地方に渡来するガンの仲間ヒシクイの分類学的な位置づけにも関心を持っており、研究用標本の閲覧も行いました。

「オープンフォレスト in 松戸」でふだんは入れない松戸市内の緑地が公開されます(5/20〜28、松戸市内)

千葉県松戸市内の樹林地保全活動を広く市民に知ってもらう目的で「第6回オープンフォレスト in 松戸」が開催されます。市民のボランティアによって守られている、市内17ヶ所の民有林が公開されます(一部公園含む)。

都市に残された貴重な森を未来に引き継ぐためにおこなわれている地道な活動の成果に触れてみませんか。山階鳥研はこのイベントを後援しています。

第6回 オープンフォレスト in 松戸
● 森の公開
【日時】5月20日(土)〜28日(日)
【場所】松戸市内17ヶ所の民有林
※一部公園含む
※場所により公開日と時間が異なります
【共催・問い合わせ先】オープンフォレスト in 松戸実行委員会(事務局 Tel. 070-3861-8001)、松戸市(みどりと花の課 Tel. 047-366-7378)
【後援】(公財)山階鳥類研究所
【詳細】オープンフォレストの公式サイトでご確認ください
(同サイト 「お知らせ」→「森の公開詳細」(ページ右下))

※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

奥野新所長就任/小笠原諸島聟島のアホウドリ2題/マンスフィールド研修員/新年度事業計画と収支予算〜「山階鳥研NEWS」5月号

山階鳥類研究所の広報紙「山階鳥研NEWS」5月号をご紹介します。

巻頭には、この3月をもって退任した林良博前所長のあいさつと、4月から就任した奥野卓司所長のあいさつを掲載しました。アホウドリの保全活動関係で2件の話題があり、ひとつは、聟島で繁殖活動を行っているつがいに今年もヒナが誕生したことを報告しました。さらに、移送・人工飼育した個体から生まれた子の世代が小笠原に初めて帰還したことを報告しました。またマンスフィールド研修員のシリ・ハカラさんが、小笠原でのアホウドリモニタリング等の仕事を山階鳥研でしたことも報告しました。新年度の事業計画と収支予算のあらましを一覧表で掲載しました。

鳥にまつわる言葉を紹介する小コラム「とりのことば」、今号は「レームダック」です。

「山階鳥研NEWS」2017年5月号 目次
1面 
表紙写真(エリマキシギ)賛助会員 今野紀昭
2-3面 奥野新所長就任ご挨拶・林前所長退任ご挨拶/所員の著書/関西地区賛助会員の集い告知/表紙写真応募御礼
4面 小笠原諸島聟島のアホウドリ2題
5面 マンスフィールド研究員受け入れ/平成29年度事業計画と収支予算
6面 四国地区賛助会員の集い開催報告/Facebookページのファン数が1,000人を突破
7面 山階鳥類学雑誌第48巻2号(No.136)目次/オープンフォレストin松戸告知/手賀沼探鳥会告知/テーマトーク告知
8面 人事異動/とりのことば/事務局から(賛助会員/ご寄附)/編集後記

「山階鳥研NEWS」は、山階鳥研の活動や、鳥学研究や鳥の話題をやさしく紹介するニュースレターです。賛助会員に入会いただきますと、隔月でお送りいたします。

※賛助会員のご入会は「ご支援のお願い」をご覧ください。
山階鳥研NEWSのこれまでの号の目次はこちらです。

献本ありがとうございます

出版社から紹介の依頼を付して献本いただいた書籍です。ご寄贈大変ありがとうございました。


国松俊英(文)舘野鴻(画)
『宮沢賢治の鳥』
岩崎書店, 東京. (2017年2月15日発行, 36ページ. 1,700円+税. ISBN-978-4-265-83037-4)
→ 版元ページはこちら


川上和人(著)
『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』
新潮社, 東京. (2017年4月15日発行,224ページ,1,400円+税.ISBN 978-4-10-350911-0)
→ 版元ページはこちら


NPO法人自然観察大学(企画・編集)
『季節の生きもの観察手帖 自然を楽しむ二十四節気七十二候』
全国農村教育協会, 東京. (2017年4月27日発行, 224ページ. 2,500円+税.ISBN 978-4-88137-192-3)
→ 版元ページはこちら

今年もバードウィーク手賀沼探鳥会が開催されます(5/14(日))

新緑の季節、バードウィークにちなみ手賀沼遊歩道をめぐる探鳥会が開催されます。探鳥会では、小グループに分かれ、それぞれ我孫子野鳥を守る会のベテランリーダーが付き、見つけた鳥の解説をいたしますので、「これからバードウオッチングを始めたい」という方にぴったりです。ご家族連れも大歓迎です。

山階鳥類研究所はこの催しを後援しています。

Enjoy手賀沼! バードウィーク手賀沼探鳥会
【日時】】2017年5月14日(日)9:00〜12:00(受付開始 8:30)
【集合場所】手賀沼親水広場水の館玄関前(我孫子市高野山新田193)アクセス(外部サイト)
【コース】手賀沼遊歩道を歩く、1時間コース(9:15~10:30)と2時間コース(9:15~11:30)のうち、どちらかが選べます。各コースとも班ごとに時間をずらしてスタートします。
【定員】100人 ※小学校低学年は保護者同伴
【申込】不要(当日受付) 【参加費】無料
【主催】我孫子野鳥を守る会・我孫子市鳥の博物館
【後援】(公財)山階鳥類研究所
【問い合せ先】我孫子市鳥の博物館 Tel. 04-7185-2212 公式サイト(外部サイト)
【雨天の場合】鳥の博物館見学会(10:00~11:00、当日は入館無料)を実施します。受付9:30から(受付場所:鳥の博物館入口)
「Enjoy手賀沼!」が開催される当日5/14(土)は「我孫子市鳥の博物館」の入館料が無料になります。是非合わせてご見学ください。

※ 「Enjoy手賀沼!」の公式サイトはこちらです。
※ 山階鳥研のイベント情報はこちらです。

5月のテーマトークは「なぜアホウドリやトキを保護するの ?」(5月13日(土))です

関東南部では初夏の気候になり、鳥たちは巣作りや子育てに追われていますが、皆様のお近くではいかがでしょうか?山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館でトークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」は今月は5月13日(土)に、尾崎清明副所長が、希少種の保護についてお話します。

世界の鳥類の 14 パーセントが絶滅の恐れがあり、日本でもアホウドリ、トキ、 ヤンバルクイナなどの数が減って、保護活動がなされています。希少種の調査研究や保全に長年携わってきた尾崎清明副所長を講師に迎え、その最新の状況を紹介してもらいながら、なぜ保護が必要なのかご一緒に考えてゆきたいと思います。

第65回「なぜアホウドリやトキを保護するの?」
【講師】尾崎清明(山階鳥研副所長)
【日程】5月13日(土)
【時間】13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール → 交通案内(外部サイト)
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)

※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

奥野卓司所長が就任しました


2017年3月をもって林良博所長が退任し、4月から、奥野卓司副所長が山階鳥研の新しい所長に就任しました。林前所長は2006年4月に副所長、2010年4月に所長に就任し、11年間にわたり山階鳥研を支えてきました。奥野所長は、関西学院大学教授と兼務で山階鳥研の所長を務めます。

奥野卓司所長の「就任のごあいさつ」を掲載しました。

奥野卓司所長のプロフィールはこちらをご覧ください。

ひきつづき山階鳥研の活動を御支援いただきますようよろしくお願いいたします。

※ 写真は奥野卓司所長です。
※ 所員紹介ページはこちらです。

米国のマンスフィールド研修員を受け入れました

2017年2月20日から3月5日の日程で、米国商務省海洋大気庁の生物学者シリ・ハカラ(Siri Hakala)さんをマンスフィールド研修員として受け入れました。

マンスフィールド研修は、日本の行政システムに詳しい知日派の中堅若手官僚を育成する目的で、米国政府職員が日本政府ほかでの研修を行うプログラムで、米国国内法であるマイク・マンスフィールド・フェローシップ法に基づいて日米両国政府が協力して実施しています。研修員は約2ヶ月間の日本語集中研修とホームステイのあと、10ヶ月間は日本の各府省や地方公共団体、民間企業・団体等の職場に配属され日常業務を通じて研修します。

米国海洋大気庁太平洋諸島水産科学センターで働くハカラさんはこのプログラムの第21期の研修員10名のうちの一人として、2016年7月に来日し、日本における水産や海洋生態系、希少種に関する調査研究と政策決定の関係についての理解を深める目的で、行政機関、大学、水産研究所等で研修しました。その一環として、山階鳥研も本人の希望で研修先に選ばれました。我孫子の山階鳥研で2日間の研修を行ったあと、小笠原諸島聟島(むこじま)でアホウドリの飛来状況のモニタリング調査に出口智広研究員とともに参加しました。その間、山階鳥研で職員ほかを対象として1回と、小笠原の父島で自然保護関係者等を対象として1回のセミナーを行いました。セミナーの内容は、米国海洋大気庁での希少種保全を中心としたもので、小笠原でのセミナーは現地の関係者も関心の高いクジラ類の研究と保全を中心にして行われました。

※ ハカラさんがご自身のブログに、聟島での調査について書かれた ” A Week on Mukojima”(英文) はこちらをご覧ください。

※ 写真上は、アホウドリ観察ポイントのハカラさん(右、2017年2月26日小笠原諸島聟島)、写真下は山階鳥研でのセミナーのようす(2017年2月20日)です。
※ マンスフィールド・フェローシップ・プログラムについてはこちら(モーリーン&マイク・マンスフィールド財団のウェブサイト)をご覧ください。
※ 山階鳥研のアホウドリ保護活動についてはこちらの「アホウドリ 復活への展望」をご覧ください。

お客様二組が来所しました

台湾から来所したのは、国立自然科学博物館の姚秋如(ヤオ・チョウルー)さんと中央研究員生物多様性研究中心(センター)の蔡佩妤(ツァイ・ペイユー)さんです。姚さんは山崎剛史研究員から山階鳥研の標本データベースについての情報収集をしたほか、二人とも、それぞれの研究テーマのために標本を閲覧しました。

また、都内に事務所をかまえる鳥類保護団体、バードライフ・インターナショナル東京からシンバ・チャンさんが来所されました。チャンさんは、尾崎清明副所長、齋藤武馬・浅井芝樹両研究員と絶滅危惧種シマアオジの保全研究について打ち合せを行い、同種についての文献を閲覧をしました。

※ 写真上は、左から蔡佩妤さん、姚秋如さん、山崎剛史研究員、写真下は、シンバ・チャンさんです。
※ 山階鳥研の標本データベースはこちらです。

新緑の中を移動してゆくセンダイムシクイ


山階鳥研のある我孫子ではツバメが去年の巣場所に戻って、巣の前の電線などでさかんに囀っています。皆様のお住まいの近くはいかがでしょうか?

一昨日4月17日と昨日4月18日、山階鳥研に接した林で、センダイムシクイのさえずりが聞かれました。

センダイムシクイは、スズメよりやや小さい、ウグイスによく似た黄緑色の鳥で、極東ロシアや中国東北地方、朝鮮半島、日本などで春から初夏に繁殖し、冬は東南アジアに渡って過ごします。日本では北海道から九州までの低山の落葉広葉樹林などで繁殖するいわゆる夏鳥です。我孫子の林でさえずりが聞かれるのは、越冬地から繁殖地への移動の途中に立ち寄ったものです。我孫子を通過するものがどこで繁殖するのかを知るのは難しいですが、これから日本の山地にある繁殖地に渡るのかもしれません。繁殖地にたどり着いたら雄は早速雌にアピールするためにさえずるのですが、そのためかどうか、すでに移動の途中からさえずっているのです。

鳥の鳴き声が、意味のある人の言葉を言っているように聞くのを「聞きなし」と言います。センダイムシクイのさえずりは、片仮名で書くと「チヨチヨビ〜ィ」と書くことができますが、聞きなしとして、「焼酎一杯ぐ〜い」という有名なものがあります。録音してみたので、そんなふうに聞こえるか聞いてみてください。1つめの録音では全部で5声聞こえます。1声めと2声め、3声めと4声めが互いに接するように聞こえるのは、おそらく2個体の雄がいてそれぞれ囀っているのだと思います。ほかにメジロのさえずり、大型ツグミ類の地鳴き、キジバトの鳴き声などが聞こえます。1つめの録音は他の鳥の声がいろいろ聞こえますので、2つめの録音はセンダイムシクイのさえずりだけが聞こえる部分を切り出しました。

【音声】センダイムシクイのさえずり(メジロ、大型ツグミ類、キジバトなどと一緒に。2017年4月17日、約30秒)

【音声】センダイムシクイのさえずり(2017年4月17日、約13秒)

 

これから、ゴールデンウィーク明けぐらいまで、さまざまな小鳥類などが、東南アジアなどの越冬地から繁殖地へ向かう途中で、平野部や都市部の思いがけない小さな緑地などに立ち寄ってほんの1日だったり数日だけさえずりを聞かせてくれます。この春はほかにどんな鳥たちが通過してゆくのか楽しみにしています。

【参考】「新緑の我孫子 エゾムシクイのさえずり」は、2013年5月にやはり山階鳥研でさえずりが聞かれた,センダイムシクイに近縁の同じく夏鳥、エゾムシクイの鳴き声に関する記事です。

※ 写真にはセンダイムシクイは写っていません。