岡奈理子さんに定年退職の記念品を贈りました

岡奈理子・上席研究員は昨年9月30日をもって定年退職しました。退職の記念に、今年3月27日、職員、非常勤職員の有志一同から、記念品をお贈りしました。

記念品は岡さんの研究対象種である、東アジア特産の海鳥オオミズナギドリを羊毛フェルトで作ったものです。この作品は、羊毛ニードルフェルト作家つぐみさんに特にお願いして製作してもらいました。

羊毛ニードルフェルト作家、つぐみさんのブログでもこの作品が紹介されています。

山階鳥研では、所員が退職後も調査研究活動を継続することを支援するため、昨年10月、「山階鳥類研究所フェロー」制度を設けました。現在、岡さんも山階鳥研フェローとして、引き続きオオミズナギドリの保全活動などに取り組んでいます。

鳥類標本の寄贈が2件ありました

山階鳥研ではこのたび、それぞれ、地域の鳥類の保護や調査研究に長年携わられてきたお二人の方から鳥類標本の寄贈を受けました。いずれの収集品も、それぞれの地域の鳥類相の特色や変遷などを知るうえで重要な証拠資料です。貴重な資料のご寄贈大変ありがとうございました。(山階鳥研NEWS 2018年1月号より)

立花繁信氏から南三陸産の標本

宮城県在住の立花繁信(たちばなしげのぶ)氏からは、同県の南三陸地域で収集された仮剥製255点、液浸(えきしん)2点、羽毛3点、卵16点、合計276点の鳥類標本をご寄贈いただきました。立花氏は宮城県内の小学校教諭の傍ら、長年地域の野鳥の研究に携わってこられた方で、三陸地方に生息するイヌワシの繁殖生態研究や保全活動の第一人者です。寄贈された標本は、1949年から2008年までの半世紀にわたり、地域から届けられた鳥類の斃死体(へいしたい)を立花氏自身が剥製などの標本にしていたもので、この地域の鳥類相を知るうえで重要な証拠資料です。三陸地域の多くの自然史標本が東日本大震災で失われたなかで、半世紀前の南三陸の鳥類標本が残された意義は大きいものがあります。

立花繁信氏ご夫妻と標本寄贈を仲介された鈴木卓也氏(2017年5月31日、立花氏宅にて)

風間辰夫氏から新潟県産などの標本

風間辰夫(かざまたつお)氏は、新潟県の警察官を経て、新潟県庁に勤め、長年同県の鳥獣行政に携わってこられました。また山階鳥類研究所で行っている鳥類標識調査に当初から協力いただいているほか、新潟県内の鳥類保護にかかわるさまざまな活動に従事してこられました。風間氏からは、新潟県内で収集されたものを中心として、2004年3月から2017年5月にかけて本剥製667点、仮剥製184点、合計851点の鳥類標本のご寄贈をいただきました。これらは、新潟県内の救護施設に届けられた斃死体や救護の後死亡した傷病鳥などが中心で、一部飼育された外国産鳥類なども含まれています。

自宅で標本の梱包をする風間辰夫氏(2016年3月)

山階鳥研のサイト内にある関連ページも合わせてお読み下さい
>>山階鳥研の標本
>>山階鳥研NEWS目次(2018年)

【メディア出演情報】4/18(水)出口保全研究室長がNHKの番組でアホウドリ保護活動のお話をします。

山階鳥研の出口保全研究室長がNHKの「視点・論点」に出演し、アホウドリ保護活動のお話をします。是非ご覧下さい。

番組名: 視点・論点「アホウドリ復活へ 保全の成果と課題」

放送日:
[NHK Eテレ] 2018年4月18日(水) 午後1:50~午後2:00(10分)
[NHK総合] 2018年4月19日(木) 午前3:50~午前4:00(10分)*再放送*
(放送時間は変更される場合があります。NHK番組表でもご確認ください。)

はばたきの練習をするアホウドリのヒナ(2012年5月、聟島)

NHK 「視点・論点」のウェブサイト

<山階鳥研サイトの関連ページ>も合わせてご覧下さい。
アホウドリ復活への展望
出口保全研究室長紹介

興和光学株式会社から海鳥の繁殖地調査用望遠鏡3セットを寄贈いただきました

山階鳥研では環境省の「モニタリングサイト1000」の一環として、島嶼(とうしょ)の海鳥の繁殖地で調査を行っています。日本全国の30ヶ所(77島嶼)の海鳥繁殖地をそれぞれ3年から5年の調査間隔で回って、個体数や繁殖数のモニタリングをするものですが、海鳥の繁殖地は離島や岩礁などが多く、接近が難しいことも多いことから、高性能の望遠鏡が調査には欠かせません。またアホウドリの繁殖状況のモニタリングにも望遠鏡が必須です。

現在このプロジェクトで使用している望遠鏡3本はすでに15年以上使用しているもので、潮風や直射日光にさらされ、場所によって火山性の細かい砂なども吹きつける、劣悪な使用環境での長時間の使用によって老朽化が進み、性能も落ちてきていました。ところが高性能で堅牢な望遠鏡は大変高価なため、新規に購入することができず、苦慮していました。

興和光学株式会社にこの状況をお話ししたところ、このたび、「TSN-884 プロミナー」1台、「TSN-774 プロミナー」2台(いずれも、TE-11WZ25〜60倍ワイドズームアイピースつき)をご寄贈いただきました。

寄贈された望遠鏡を前にする富田直樹研究員。

「モニタリングサイト1000」を担当している富田直樹研究員は、「これまで愛用してきた興和光学製の望遠鏡が、長年の使用でさすがに見え方が低下してきているなど、しばらく前から更新の時期を迎えていると感じていました。このたび、新たに、ヘビーユースに耐えるハイエンドの機種を3台ご寄贈いただき、大変ありがたく思っています。この機材で良いデータを集めたいと思います」と話しています。

2018年3月、伊豆諸島鳥島、初寝崎コロニーの定点観察地で早速活躍しました。

ご寄贈いただいた望遠鏡で初寝崎でのアホウドリ飛来状況を観察(右奥の白い点々がアホウドリ)

興和光学株式会社公式ウェブサイト

あわせて山階鳥研ウェブサイトのこちらのページもご覧ください。
アホウドリ 復活への展望
海鳥の今を知る〜環境省モニタリングサイト1000〜
富田研究員紹介ページ

日ロ渡り鳥等保護条約会議に参加しました

2017年11月7〜8日、第11回日ロ渡り鳥等保護条約会議がモスクワで開催され、尾崎副所長が参加しました。詳しくは下記リンクから山階鳥研ウェブサイトでご覧ください。

日ロ渡り鳥等保護条約会議のようす。この条約は旧ソビエト連邦時代の1973年に署名され、今回で11回目の会議となった。

山階鳥研ウェブサイト「日ロ渡り鳥等保護条約会議に参加」

尾崎副所長紹介ページ

 

伊豆諸島御蔵島におけるノネコ問題と、島で繁殖するオオミズナギドリの保全活動について、ウェブサイトに掲載しました

伊豆諸島の御蔵島(みくらじま)は、東アジア固有の海鳥オオミズナギドリの世界最大の繁殖地です。人が持込んだネコの子孫が野外で繁殖する「ノネコ」が増え、オオミズナギドリや、島で進化した固有な動物に脅威となってきました。

オオミズナギドリ

昨年の定年退職後も、引き続きオオミズナギドリの保全活動に取り組んでいる岡奈理子さん(現・山階鳥研フェロー)によるノネコ問題についての解説を山階鳥研のウェブサイトに掲載しました。是非ご一読ください。

「世界最大のオオミズナギドリ繁殖島のノネコ問題」

→  岡奈理子 山階鳥研フェローの紹介ページ

手賀沼のコブハクチョウに標識を行いました

手賀沼(千葉県我孫子市)に生息するコブハクチョウにデータロガー(記録装置)と首環(緑色)を装着しました。これはガン・カモ・ハクチョウ類の位置や移動に関する詳細な記録を収集する技術を開発する目的で、東海大学、山階鳥類研究所、我孫子市鳥の博物館が共同で実施しているものです。

首環と発信機、足環を装着されたコブハクチョウ

データロガーに蓄積されたデータは、離れたところから無線で取り込むことができます。まだ試験段階ですが、記録装置には高精度の三軸加速度計等が組み込まれており、活動状況、さらに脈拍や呼吸などの生理学的なデータが取り込めます。これにより将来は、野生のガン・カモ・ハクチョウ類の健康状態のモニタリングに役立てたいと考えています。

もし、標識された個体を手賀沼以外で観察された場合には、以下連絡先までお知らせいただければ幸いです。

<本件に関しての問合せ・連絡先>
我孫子市鳥の博物館学芸員 小田谷嘉弥 電話:04-7185-2212
山階鳥類研究所副所長 尾崎清明 電話:04-7182-1101

山階鳥研サイト「鳥類標識調査」の目次

「手賀沼のコブハクチョウに標識を行いました」

寄稿「風力発電が鳥類に及ぼす影響」をウェブサイトに掲載しました

広報誌「山階鳥研NEWS」3月号に、北海道大学水産科学院の風間健太郎さんが寄稿してくださった「風力発電が鳥類に及ぼす影響」をウェブサイトにも掲載しました。

原野にそびえ立つ風車。北海道稚内市にて風間氏撮影。

風力発電は、“安価で環境に優しい有望な発電方法” とクリーンなイメージで捉えられています。しかし風力発電は本当にクリーンな発電なのでしょうか?日本でも近い将来急増すると予想される風力発電の利点と問題点について、特に鳥類に及ぼす影響に注目してご説明くださっています。

是非こちらのリンクからお読みください。→ 「風力発電が鳥類に及ぼす影響」

その他の読み物はこちら → 読み物コーナー目次

アホウドリ小笠原移送開始から10年、NHKで取り上げられました

山階鳥研は小笠原諸島へのアホウドリ再導入のプロジェクトとして、2008年〜2012年の5年間で合計70羽のヒナを移送し人工飼育しました。今年は最初の移送から10周年にあたります。

この10周年の機会に、NHKでアホウドリの保全の歩みと現在が取り上げられました。3月19日にテレビニュースで紹介されたほか、WEB特集という形で、文字情報の記事としても特集が組まれています。動画と記事は下記のリンクからご覧いただけますのでぜひご覧ください。

【ニュース動画】アホウドリ移住10年で定着進む( 3月19日; NHK NEWS WEB, 首都圏NEWS WEB)
※ ニュース動画は放送から一週間ほど閲覧が可能です。

【記事】世界が注目!日本の絶滅鳥が復活(3月16日; NHK NEWS WEB, WEB特集)

アホウドリの小笠原への再導入の事業は、山階鳥研が、環境省、東京都、米国魚類野生生物局、朝日新聞社、三井物産環境基金、公益信託サントリー世界愛鳥基金等の支援を得て進めているものです。

4月のテーマトークは森本研究員による「富士山の野鳥と垂直分布~どの鳥がどの高さに棲んでいるのか~」(4/21(土))です

写真:様々な山林の鳥達が生息する富士山

山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館でトークをする、第3土曜日恒例の「テーマトーク」、次回は4月21日(土)に、森本 元 保全研究室・自然誌研究室研究員(兼務)が、富士山で見られる鳥についてお話をします。

日本の地理的特徴の一つは国土の大半を占める山林です。そして、そこには様々な鳥達が生息しています。山林の鳥たちの分布は、標高や環境によって違っています。約20年近くの富士山での鳥類研究から、身近な鳥達が山でどのように暮らしているかをご紹介します。

ぜひ多くの皆さんのご来場をお待ちしております。

※4月より開催日が毎月第3土曜日に変更となっていますのでご注意ください。

第74回「富士山の野鳥と垂直分布~どの鳥がどの高さに棲んでいるのか~」
【講師】森本 元(山階鳥研 保全研究室・自然誌研究室研究員(兼務))
【日程】4月21日(土)
【時間】13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
交通案内(外部サイト)
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)

※ テーマトークでのこれまでの講演実績はこちらです
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