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100年前にカワセミを撮った男・下村兼史

―日本最初の野鳥生態写真家― 開催中!

日本における野鳥を主とした生物写真の先駆者であり、日本最初の野鳥生態写真家、下村兼史(しもむら・けんじ、1903〜1967)の写真展が、東京六本木/乃木坂の富士フイルムスクエアで開催されています。

下村兼史については、山階鳥研の主催で、2018年9月に1週間という短期間でしたが、初の本格的な展覧会を東京で開催することができ、おかげさまで大きな好評をいただくことができました。

2018年の写真展でお願いしたアンケートの結果を見ると、回答者の約3/4にあたる方たちが、この写真展まで下村のことをご存知なかったにもかかわらず、非常に多くの方が、感想として、「面白かった」「興味深かった」「良いものを見た」という選択肢を選ばれたことには、大変ありがたく感じるとともに、下村の作品の時代を超えた力を再認識した思いがしました。

こういった下村の作品群について、今回、山階鳥研の監修・特別協力のもと、新たに再構成し、富士フイルム株式会社様の主催で、3ヵ月の会期を取って展覧会「100年前にカワセミを撮った男・下村兼史—日本最初の生態写真家-」が開催されています。

山階鳥研が所蔵する下村兼史のオリジナル・プリントを中心とした約50点の作品が、7月1日(水)〜9月30日(火)の日程で展示されています。今回は前回よりもコンパクトな会場ですが、巣の前のルリカケス、ナベヅルの降下飛翔、100年前の兵庫県出石郡(現在の豊岡市)で松の木に営巣するコウノトリなど、代表作もしっかりと出展されています。

本展は当初、4月1日〜6月30日の3ヵ月の会期で開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の流行のために開催延期となり、改めて上記の会期で開催の運びとなったものです。交通至便な会場ですので、感染に用心しながら、お運びいただければ幸いです。

※ なお、昨今の情勢のもと、遠隔地にお住まいなどで会場まで足を運ぶのをためらわれる方もいらっしゃると思います。そういった方にもお楽しみいただければと、インタビューシリーズと題した、PDF上のトークをウェブ公開しています。日本野鳥の会の安西英明さんの「野鳥に気づいて、命のドラマを知ろう」と山階鳥研の平岡の「下村兼史の人と作品を語る」です。下記開催要領の末尾にリンクをはっておきますのでこちらもお楽しみください。

FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館 企画写真展
「100年前にカワセミを撮った男・下村兼史 -日本最初の野鳥生態写真家-」

【会期】 2020年7月1日(水)から9月30日(水)
【会場】 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)写真歴史博物館 東京都港区赤坂9丁目7番地3号 
交通案内はこちら

【開館】 10:00~19:00(入場は閉館10分前まで・最終日は16:00まで) 会期中無休
【入場料】 無料
【主催】 富士フイルム株式会社 
【特別協力、監修】(公財)山階鳥類研究所
【共催】 (公財)日本野鳥の会、有限会社バード・フォト・アーカイブス
【後援】 港区教育委員
【企画】 フォトクラシック

インタビューシリーズ
第1弾「下村兼史の人と作品を語る」(前編・後編・特別編)
ゲスト : 平岡 考
第2弾「野鳥に気づいて、命のドラマを知ろう」(前編・後編・特別編)
ゲスト : 安西英明 氏(公益財団法人 日本野鳥の会・主席研究員)

   

   

野鳥写真・映画製作のパイオニア下村兼史についてのトークと代表作「或日の干潟」上映会があります

avsk_pm_0849b_2山階鳥研の塚本洋三・特任研究員による、野鳥写真・野鳥映画製作のパイオニア下村兼史(1903-1967)についてのトークと、下村の代表作「或日の干潟」の特別上映会が行われます。
「或日の干潟」(1940年、約18分)は、東京湾奥部、浦安・行徳沿岸の、高度成長期の埋め立てによって変貌する以前の、遠浅の海が広がる自然環境を映像で記録したきわめて貴重なものです。戦後は日本全体でもごく少数が渡来するだけになってしまったサカツラガンというガンの仲間が、群れで行徳の干潟に渡来していたようすも見ることができます。発表当時、文部大臣賞などを受賞したほか、1996年には、(社)映像文化製作者連盟による「日本の短編映画100選」に選ばれるなど、日本の文化・記録映画の最初期の代表作とされる作品です。ぜひこの機会をお見逃しなく。
もやいの学校「うらやす野鳥文化史研究会」公開講座
「下村兼史と新浜 ~映画『或日の干潟』~」

【日時】3月23日(日) 14:00~16:00
【場所】浦安市郷土博物館 1階視聴覚室
アクセスはこちらです。
【講師】塚本洋三 山階鳥研特任研究員
【主催・問合せ】浦安市郷土博物館 電話 047-305-4300
同館のイベント紹介ページはこちらです。
下村兼史 制作映画リスト(PDF)はこちらです。
山階鳥研のウェブページ「野鳥生態写真の先駆者 下村兼史資料」はこちらです。
山階鳥研のイベント情報はこちらです。
※ 画像は、東京湾奥部、千葉県新浜で1940年前後に撮影されたサカツラガン(下村兼史撮影、山階鳥研図書資料AVSK_PM_0849)