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明治の南極探検家白瀬矗採集のペンギンをIMTで展示中です

OLYMPUS DIGITAL CAMERA東京駅前のJPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク(IMT)で、3月2日まで、明治の探検家で陸軍中尉だった白瀬矗(のぶ)が採集し、明治天皇に献上したシュレーターペンギン(写真)を特別展示中です。
IMTに寄託されている山階鳥研所蔵のペンギン標本1点が、白瀬矗が採集したものであることわかったのは、ペンギン研究家である、大島潤一・ひとみ夫妻の調査によるものです。
献上時の書類や標本台座裏に貼られたラベルの照合の結果、このペンギン標本は、白瀬が、1911(明治44)年にニュージーランド沖で採集し、剥製として持ち帰ったもので、南極探検を後援していた大隈重信伯爵を通じて明治天皇に献上されたものであることが判明しました。この標本は、昭和天皇の没後の1995年に皇居内の生物学御研究所から山階鳥研に寄贈された鳥類標本コレクションの中の一点です。
この標本は、これまでイワトビペンギンとされてきましたが、山階鳥研の調査の結果、国内での標本所蔵数が少ないシュレーターペンギンであることもわかりました。
【タイトル】特別展示_STUDIOLO あるペンギンの辿った歴史
【会期】  2014年1月19日〜3月2日
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)
【開館時間】11:00-18:00(木・金は20:00まで)入館は閉館時間の30分前まで
【場所】  JPタワー学術文化総合ミュージアム・インターメディアテク
100-7003 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー 2〜3F
(JR東京駅徒歩1分・東京メトロ丸の内線東京駅地下より直結)
アクセスはこちら
【入館料】 無料
【主催】  東京大学総合研究博物館
【協力】  山階鳥類研究所・人鳥堂本舗
【問い合せ】 03-5777-8600(ハローダイヤル)
2013年3月に開館したIMTには、東京大学と山階鳥研の所蔵する学術標本が展示されています。山階鳥研からは、本剥製(展示用の剥製)約300点が寄託されています。今回の特別展示は、IMT3階の山階鳥研の標本を展示したスペースに、シュレーターペンギンと、関連の資料を展示して小コーナーを作ったものです。
IMTサイト「特別展示_STUDIOLO あるペンギンの辿った歴史」ページはこちらです
IMTサイトのトップページはこちらです
山階鳥研ブログでのIMT開業のお知らせ(2013年3月25日)はこちらです

2月のテーマトークは「鳥の死体は語る 〜解剖してみて分かること〜」(2月8日(土))です

theme_talk山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、2月は今週末、2月8日の開催です。岩見恭子・自然誌研究室研究員が、鳥の死体からわかることについてお話しします。
山階鳥類研究所の重要な研究資産のひとつは膨大な鳥類標本のコレクションですが、現在もコレクションの充実のため、拾得された鳥の死体などから、剥製標本その他の標本を作製し保存しています。標本作製の過程で解剖を行いますが、野外で生きた鳥を観察するのとは違ったいろいろな情報が得られます。剥製標本作製を行っている岩見研究員が、解剖してみて初めてわかる情報や、鳥の死体が語る様々の事柄をご紹介します。
※ 降雪の予報が出ております。万一大雪の場合には、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)に電話で確認の上お出かけください。
第34回 鳥の死体は語る ー解剖してみて分かることー
【講師】岩見恭子 山階鳥研自然誌研究室研究員
【日付】2月8日(土)
【時間】13時15分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
交通案内はこちら
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。
※ 画像は、奄美諸島にしか生息しない、ルリカケス(カラス科)の斃死体です。