日本の鳥類の研究または鳥類保護に関して特に顕著な功績のあった個人または団体に送られる山階芳麿賞は、第18回の表彰として、橘川次郎・小西正一両氏への特別賞贈呈を決定し、報道発表を行いました。
プレスリリース(6月27日)はこちらです。
今回受賞されるお二人の研究は主として日本国外で行われたものであるため、通常の山階芳麿賞の枠内での贈呈に困難がありました。しかし日本出身で世界的な業績をあげ、日本の鳥学にもさまざまな意味で多大な影響を与えてきたお二人を表彰することは、日本における鳥学の発展に資することを目的とする山階芳麿賞の趣旨に合致すると判断したため特別賞の形での表彰となりました。
お二方の研究については、『メジロの眼』(橘川次郎、2004年・海游舎)、『小鳥はなぜ歌うのか』(小西正一、1994年、岩波新書)で日本の研究者や鳥好きにも知られているところです。
お二人の受賞を記念したシンポジウムを、下記日程で開催します。プレスリリースにも情報を掲載しましたが、詳細については改めてご案内します。
記念シンポジウム『鳥の研究はここまで進んだ〜人は鳥から何をまなべるか〜』
【日付】平成26(2014)年9月23日(火・祝)
【場所】有楽町朝日ホール
【コンビーナー】(五十音順)
山岸哲(山階鳥類研究所名誉所長・兵庫県立コウノトリの郷公園園長)
渡辺茂(慶應義塾大学名誉教授)
【演者】(五十音順)
内山博之(鹿児島大学大学院理工学研究科教授)
江崎保男(兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科教授)
岡ノ谷一夫(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻生命環境科学系教授)
長谷川博(東邦大学名誉教授)
※ 従来申込み制だったのを改め、今回から申込み不要といたします。
※ 画像は今回特別賞の受賞が決定した橘川次郎氏(左)と小西正一氏。
月別アーカイブ: 2014年6月
6月のテーマトークは「チャタムアホウドリの新繁殖地形成について」(6月14日(土))です
関東地方は梅雨に入り、雨がちの天気が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
さて、山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、6月は今週末、6月14日の開催です。保全研究室でアホウドリの小笠原再導入に取り組んでいる出口智広研究員に、チャタムアホウドリの新繁殖地形成計画について話してもらいます。
チャタムアホウドリは、ニュージーランド本土から800km東に位置するチャタム諸島だけを繁殖地とする危急種の鳥です。本種の保全のため、現地NGOが、山階鳥研のアホウドリ小笠原再導入の活動を手本として新繁殖地形成の取り組みを進めています。今回のお話はこの取り組みについてです。出口研究員は今年の初めに実際に現地におもむき、アドバイスやヒナへの給餌を行いましたので現地のいろいろな話が聞けることと思います。
第38回「チャタムアホウドリの新繁殖地形成について」
【講師】出口智広 山階鳥研保全研究室研究員
【日付】6月14日(土)
【時間】13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
→ 交通案内はこちら
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
山階鳥類研究所のアホウドリのウェブページ「アホウドリ 復活への展望」はこちらです。
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