日別アーカイブ: 2020年12月27日

祝・我孫子市鳥の博物館開館30周年(2)

開館式のテープカット(1990年5月20日)

2020年もすっかり押し詰まってしまいましたが、今年は我孫子市鳥の博物館の開館30周年の記念の年でした。ここでは山階鳥研広報担当で保管している画像から、鳥の博物館開館前後の画像をご紹介します。

我孫子市鳥の博物館は、1984年に山階鳥研が東京都渋谷区から移転してきたことをきっかけに建設されたものです。もともとは山階鳥研の標本を展示する施設として構想されていましたが、後に独立した市の博物館の形に構想が変わりました。山階鳥研ではその構想策定や建設にあたって広範な協力をし、初代館長は所長の黒田長久が兼務しています。

都内からの移転先を探していた山階鳥研を誘致した我孫子市には、当時、市内の手賀沼が水質汚濁の全国の湖沼ワースト一位の記録を1974年から更新し続けていたという背景がありました。山階鳥研の誘致によって市民の環境意識を高めたいという意図があったことが当時の資料に書かれています。そして、山階鳥研の誘致をうけて、普及的な施設として鳥の博物館が建設されたのです。鳥の博物館と山階鳥研はそれ以来、現在に至るまで、各種の共催行事をはじめとして、相互に協力関係を保ちながら活動しています。

写真上は、1990年5月20日に行われた開館式のテープカットのようすです。向かって右から、黒田長久山階鳥研所長、浅野長愛山階鳥研理事長、沼田武千葉県知事(代理)、保利耕輔文部大臣(代理)、大井一雄我孫子市長、佐々木豊治我孫子市議会議長、足立俊領我孫子市教育委員長(いずれも肩書きは当時)という人たちがテープカットに臨んでいるのがご覧いただけます。

写真下は、鳥の博物館の建設現場のようすです(1989年頃)。

建設中の我孫子市鳥の博物館(1989年頃)

現在、開館30周年特別展示「日本の鳥」が開催されています。1月31日(日)までの開催ですが、年末年始は休館日がありますので、我孫子市鳥の博物館のウェブサイトでご確認の上お出かけください。

祝・我孫子市鳥の博物館開館30周年!

開館30周年特別展示「日本の鳥」を開催中の我孫子市鳥の博物館

2020年もすっかり押し詰まってしまいましたが、今年は、山階鳥研の隣接地に建つ、我孫子市鳥の博物館の開館30周年の記念の年でした。

新型コロナウイルス感染症流行のために、もろもろのにぎにぎしいお祝いがなかったのは残念ですが、同博物館では、現在、開館30周年特別展示 として、2021年1月31日(日)までの日程で、企画展「日本の鳥」を開催しています。

同博物館では、開館以来、日本産鳥類全種の剥製標本の収集を目標に資料収集を進めてきており、現在までに日本産鳥類633種の6割ほどにあたる385種の標本を収蔵しています。今回の特別展示は、これらの標本をできるだけ多く展示するという企画で、できのよい本剝製標本で、日本の鳥の多様性を実感していただけます。

ノガン、タンチョウ、ナベヅル、マナヅルなど。左下隅ちかくにはヤンバルクイナも
ノスリ(左)とサシバ、良い顔してます。

感染に十分注意されてご来館ください。年末年始は休館日がありますので、我孫子市鳥の博物館のウェブサイトでご確認の上お出かけください。