山階鳥類研究所の学術雑誌「山階鳥類学雑誌」は年に2冊の発行です。2019年2月28日付けで発行された、2018(平成30)年度の第2号についてご紹介します。
● 原著論文
久井貴世:江戸時代におけるツルとコウノトリの識別の実態:博物誌史料による検証 pp.89-123.
● 短報
赤谷加奈・高木昌興:飼育下におけるオスのリュウキュウコノハズクの繁殖行動の開始時期(英文) pp.125-128
林 暁央:キジの高鳴きの地理的変異(英文) pp. 129-137
● 報告
Vladimir Dinets: ヒガシシナアジサシ Thalasseus bernsteini の日本初記録(英文) pp.138-140
山崎剛史・亀谷辰朗:鳥類の目と科の新しい和名 (1) 非スズメ目・イワサザイ類・亜鳴禽類 pp.141-151
● 誌碑 pp.152-154
● 書評 p.155
● 投稿論文査読者一覧 p.156
● 投稿される方へ pp.157-161
● 投稿される方へ(英文)pp.162-166
<編集長 綿貫豊北海道大学水産科学研究院教授の編集後記から>
50巻2号では、原著論文1報、短報2報、報告2報を掲載しています。原著論文は博物史料などを用いて江戸時代にツルとコウノトリがどのように記載されていたのかを分析した論文で、その認知度や史料中での識別限界を科学的に明らかにすることによって、鳥類の分布や生態の歴史的変化の研究が可能になることが期待できます。こうした史料を用いた、人文科学的な研究成果も山階鳥類学雑誌は大いに歓迎します。ぜひ論文や報告として投稿してください。編集委員会では、より広い範囲の分野の多くの方からご投稿いただけるよう、投稿規定の改定やアピール方法を検討しております。今後ともよろしくお願いいたします。
「山階鳥類学雑誌」は、鳥類の研究論文を掲載する学術雑誌です。1952年に「山階鳥類研究所研究報告」のタイトルで創刊され、2003年に現在の誌名に改めました。山階鳥研の研究論文を掲載するとともに、所外の研究者の研究発表の場としても貢献しています。
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