投稿者「山階鳥研広報」のアーカイブ

目には青葉、アオバズク渡る我孫子

aoba残業のため我孫子駅までのバスがなくなり、住宅地を歩いて駅までの夜道を急いでいると、ホウ、ホウ、・・という声がかすかに聞こえます。
声をたよりに探してみると、住宅に囲まれた緑地でアオバズクが鳴いていました。
【音声】アオバズクの声(2012年5月23日 我孫子市内)
アオバズクは名前のとおり、青葉の頃に東南アジアなどの越冬地から日本に繁殖のために渡ってくるフクロウの仲間です。体の大きさはハトくらい、チョコレート色の体に黄色い目をした鳥です。我孫子では、地元、我孫子野鳥を守る会のシンボルバードで、同会の会報「ほーほーどり」はこの鳥の地方名にちなんでいるそうです。
ただ、我孫子周辺でも緑が減少し、以前はアオバズクが繁殖していた場所でも繁殖がなくなってしまったところが多いと思います。この個体も、越冬地から日本に到着したあと、繁殖地までの移動の途中で小さな緑地に立ち寄ったものでしょう。

聟島で人工飼育中のアホウドリが1羽巣立ちました

58s絶滅危惧種アホウドリの小笠原再導入のため、2月11日に伊豆諸島鳥島から小笠原諸島聟島(むこじま)に移送したヒナ15羽は、1羽が3月8日に死亡しましたが、残った14羽は順調に発育しており、本日、1羽が巣立ちました。
今後、残りのヒナも順に巣立ち、過去の例から、北太平洋のアリューシャン列島やベーリング海域まで渡ってゆくものと予想されます。
移送・人工飼育は今年で5年めの最終年で、昨年までに移送した55羽はすべてが巣立っています。
画像は今月8日に撮影した、はばたきの練習をするヒナのようすです。
報道発表資料はこちらです。
山階鳥研のウェブページ「アホウドリ 復活への展望」はこちらです。

バードウィーク手賀沼探鳥会が5/13(日)に開催されます

tanchokai5月10日〜16日はバードウィークです。恒例の手賀沼探鳥会が開催されます。少人数のグループに分かれて指導者が解説しますので、初心者の方も安心してご参加ください。
このイベントは「Enjoy手賀沼!」(Enjoy手賀沼実行委員会主催)の一環として開催されます。山階鳥類研究所はこのイベントを後援しています。
【日付】2012年5月13日(日)
【集合】手賀沼親水広場「水の館」前
午前8時30分受付開始 午前9時出発 正午ごろ解散(雨天の場合は鳥の博物館見学)
【コース】手賀沼遊歩道沿いの約3キロを鳥を観察しながら歩きます。
【定員】先着120人(小学生以下の方は保護者同伴)
【持ち物】筆記用具、雨具、あれば双眼鏡や図鑑
【参加費】無料
【主催・問合せ先】我孫子市鳥の博物館(04-7185-2212)、我孫子野鳥を守る会
【後援】山階鳥類研究所
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらをご覧ください。
Enjoy!手賀沼についてはこちらをご覧ください。

5月のテーマトークは「ウミネコと人は持ちつ持たれつ」(5月12日(土))です

kumineko山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、5月は下記の要領で今週末です。人間生活に近い場所で繁殖するウミネコが,餌をどこから捕ってくるのかについてのお話です。ぜひ多数のご来場をお待ちしています。
第13回「ウミネコと人は持ちつ持たれつ 〜餌資源に対する採餌行動の時空間的反応〜」
【講師】富田直樹 山階鳥研保全研究室研究員
【日付】5月12日(土)
【時間】13時15分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
右の画像ではウミネコの雄(左)が雌に、求愛給餌をしています。サバを吐き戻して渡しています。
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

鳥類標識調査の講習会を実施しました

koshukai_24月23日から25日の日程で、鳥類の移動や寿命などを番号付きの足環を使って調べる鳥類標識調査者(バンダー)になるための講習会を実施しました。
今回参加したのは、東北地方、関東地方、中国地方から各1名の計3名で、標識調査の概要や鳥の体の構造、関連法規などの講義を受けました。受講生は、ほかの標識調査者のもとで一定のトレーニングを積んだうえで、山階鳥研の職員の野外調査に同行して実技の講習を受けて、今回の講習会に臨んだものです。
現在、全国で約450名が調査に従事しており、この3名も審査に合格すれば8月からバンダーとして調査に参加する予定です。
鳥類標識調査のあらまし(「渡り鳥と足環」)はこちらをご覧ください。

4月のテーマトークは「鳥類標本の製作技法の研究」(4月14日(土))です

iwami_with_specimens山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、4月は下記の要領で今週末です。演者の岩見さんは右の画像で、自分で作った仮剥製(研究用の剥製)と写っている人です。ぜひ多数のご来場をお待ちしています。
第12回「鳥類標本の製作技法の研究」
【講師】岩見恭子 山階鳥研自然誌研究室研究員
【日付】4月14日(土)
【時間】13時15分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

第17回山階芳麿賞受賞者が日本イヌワシ研究会に決定しました

photo4月9日、環境省記者クラブにて記者会見を行い、第17回山階芳麿賞の受賞者が日本イヌワシ研究会に決定したことを発表しました。
これは同会が日本の野生動物保全のシンボルというべきイヌワシについて重要な科学的データを提供するとともに、生態的な知見にもとづく保護上の実践をおこない、普及活動にも務めてきたことが評価されたものです。
プレスリリースはこちらです。
山階芳麿賞についてはこちらです。
山階芳麿賞の贈呈式、受賞記念講演とシンポジウムは、9月23日に有楽町朝日ホール(東京都千代田区)で行います。詳細が決定しましたら、イベント情報のページでお知らせします。

茨城県の野鳥団体関係者が来所しました

guest_fr_ibaragi本日、江戸崎雁の郷友の会会長の茂木光雄さん、日本野鳥の会茨城県会長の池野進さんほかが、江戸崎雁の郷友の会会員でもある小林隆成・山階鳥研理事に伴われて来所しました。
来所の目的は、茨城県霞ヶ浦沿岸の耕地に張られた防鳥網にカモ類をはじめとする水鳥などが多数混獲されて大きな問題になっている件についての相談で、林所長、尾崎副所長ほかが対応してどのような対策を講じることができるか協議しました。

ニュージーランドからお客様が見えました

susan_waugh01_33月29日、ニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレワの上席学芸員、スーザン・ウォー(Susan Waugh)さんが来所されました。
同博物館ではアホウドリ類の生物学と保護に関する巡回展示を企画しており、山階鳥類研究所が行っているアホウドリの保護活動を紹介したいと考えて、協力の打合せのために来訪されたものです。
尾崎清明副所長(写真右)からアホウドリの保護活動についての説明を受け、また関連の所蔵資料について視察してゆかれました。
山階鳥類研究所のアホウドリのページ「アホウドリ 復活への展望」はこちら
ニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレワのウェブサイトはこちら

ツバメの巣回収は3月末で終了します。ご協力ありがとうございました。

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3月も下旬に入り、そろそろツバメが南の国から戻り始めるころです。放射性物質の鳥類への影響調査の一環として行っているツバメの巣の回収ですが、繁殖を妨げないために、3月末日で終了いたします。なお、すでに採集された巣をお持ちの場合は、4月以降もお受けいたします。
「ツバメの巣回収のお願い」はこちら
おかげさまで皆様から多数のツバメの巣をお送りいただきました(写真上)。また多くの励ましのお言葉を頂戴しました。大変ありがとうございました。
写真下は、石川県在住の女性が、巣と一緒に送ってくださった自作の花瓶です。お心遣いに厚く御礼申し上げます。
皆さんからお送りいただいた巣は現在順次分析中です。結果が出ましたらご報告いたします。
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