投稿者「平岡考」のアーカイブ

ニワトリのご先祖の野鳥とその美しい親戚たちが一堂に会す

7月15日から我孫子市鳥の博物館で開催中の「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」(共催:山階鳥類研究所・我孫子市鳥の博物館)で展示されている、ニワトリの先祖で東南アジアに生息する野鳥セキショクヤケイとそれに近縁のヤケイ(野鶏)類です。

ヤケイ類は東南〜南アジアに4種生息しており、今回はその全種が一堂に会しました。画像左上から左回りに、ハイイロヤケイ、セイロンヤケイ、セキショクヤケイ、アオエリヤケイです。

今回の企画展ではニワトリやその先祖ばかりでなく、鳥と人の関係をさぐるさまざまな展示をお見せしています。ぜひご来場ください。

我孫子市鳥の博物館第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」
【会期】 2017年7月15日(土)〜11月26日(日)
【場所】 我孫子市鳥の博物館 千葉県我孫子市高野山234-3 Tel. 04-7185-2212
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合は開館し、その直後の平日が休館日となります)
【時間】9:30 〜16:30
【料金】通常の入館料でご覧になれます。(一般300円、高校・大学生200円、中学生以下・70歳以上の方・障がい者の方 無料)
【詳細・公式サイト】我孫子市鳥の博物館企画展ページ
【主催】我孫子市鳥の博物館・(公財)山階鳥類研究所

第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり展」チラシPDF

※ 山階鳥研のイベント情報はこちらです。
※ ハイイロヤケイは東京大学農学部畜産学科繁殖学研究室所蔵、アオエリヤケイとセキショクヤケイの所蔵団体はJSAC所蔵です。

門川大作京都市長が山階鳥研を訪問し、我孫子市鳥の博物館の鳥・酉・鶏・とり展を観覧しました

8月1日、京都市の門川大作市長が山階鳥研を訪問し、山階鳥研の概略の説明を受けるとともに、所内を見学しました。尾崎清明副所長、北條政利事務局長、山崎剛史自然誌研究室長ほかが対応しました。

また、隣接する我孫子市鳥の博物館で、山階鳥研と同博物館の共催で行っている「鳥・酉・鶏・とり〜酉年はトリで楽しむ」展を観覧しました。

同展では、伊藤若冲の「雪中雄鶏図」のレプリカを門川市長からお借りして展示しています。

門川市長、遠いところをお越しいただきありがとうございました。

※ 写真上は、「鳥・酉・鶏・とり〜酉年はトリで楽しむ」展会場での門川市長
※ 写真下は、山階鳥研の標本室で説明を受ける門川市長
※ 「鳥・酉・鶏・とり〜酉年はトリで楽しむ」展についてはこちらをご覧ください

 

クジャクの羽に学んでできたぴかぴかの素材

7月15日から我孫子市鳥の博物館で開催中の「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」(共催:山階鳥類研究所・我孫子市鳥の博物館)で展示されている、クジャクの羽に学んでできた「構造色(こうぞうしょく)」の素材です。

「構造色」は、たとえば、素材そのものは透明なのに虹色に見えるCDやシャボン玉がそのわかりやすい代表で、物そのものの色ではなくて、顕微鏡で見てはじめてわかるような、たいへん細かい(砂粒などよりずっと小さな)構造と光の関係で発生する色のことを言いますが、鳥の羽にも多くの皆さんのあこがれの的であるクジャクやカワセミ、ハチドリなどの光沢のある金属的な色や虹色は、この構造色なのです。

写真は、山階鳥研の森本元(もりもと・げん)研究員が千葉大学の桑折道済(こおり・みちなり)准教授の研究チームと共同研究して開発した、クジャクの羽の色が出るしくみをまねしてつくった材料です。

この構造色の素材はバイオミミメティクス(生物模倣)と呼ばれる鳥の体のすばらしい仕組みを産業に生かすこころみの一例ですが、今回の企画展では生物模倣に限らず、鳥と人の関係をさぐるさまざまな展示をお見せしています。ぜひご来場ください。

我孫子市鳥の博物館第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」
【会期】 2017年7月15日(土)〜11月26日(日)
【場所】 我孫子市鳥の博物館 千葉県我孫子市高野山234-3 Tel. 04-7185-2212
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合は開館し、その直後の平日が休館日となります)
【時間】9:30 〜16:30
【料金】通常の入館料でご覧になれます。(一般300円、高校・大学生200円、中学生以下・70歳以上の方・障がい者の方 無料)
【詳細・公式サイト】我孫子市鳥の博物館企画展ページ
【主催】我孫子市鳥の博物館・(公財)山階鳥類研究所

第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり展」チラシPDF

※ 山階鳥研のイベント情報はこちらです。
※ この素材についてもっと知りたい方は、「クジャクの羽の発色を再現した構造色の材料を作成しました」をご覧ください。
※ 写真の構造色材料は、千葉大学の桑折道済准教授の所蔵品です。

この腿がご馳走!ベトナムのニワトリ、ドンタオ

7月15日から我孫子市鳥の博物館で開催中の「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」(共催:山階鳥類研究所・我孫子市鳥の博物館)で展示されているニワトリの品種ドンタオです。

ベトナムのハノイ近郊ドンタオ村で飼育されてきたニワトリの品種で、とても立派な足ですが、このニワトリの腿(もも)は現地でご馳走で、そのためこのニワトリは高価なものだそうです。

今回の企画展ではニワトリばかりでなく、鳥と人の関係をさぐるさまざまな展示をお見せしています。ぜひご来場ください。

我孫子市鳥の博物館第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」
【会期】 2017年7月15日(土)〜11月26日(日)
【場所】 我孫子市鳥の博物館 千葉県我孫子市高野山234-3 Tel. 04-7185-2212
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合は開館し、その直後の平日が休館日となります)
【時間】9:30 〜16:30
【料金】通常の入館料でご覧になれます。(一般300円、高校・大学生200円、中学生以下・70歳以上の方・障がい者の方 無料)
【詳細・公式サイト】我孫子市鳥の博物館企画展ページ
【主催】我孫子市鳥の博物館・(公財)山階鳥類研究所

第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり展」チラシPDF

※ 山階鳥研のイベント情報はこちらです。
※ ドンタオの標本は東京大学総合研究博物館所蔵です。

バンダーでミステリ作家 鳥飼久裕さん/「鳥・酉・鶏・とり」展/聟島と鳥島のアホウドリ/平成28年度寄附金等のご報告〜「山階鳥研NEWS」7月号

山階鳥類研究所の広報紙「山階鳥研NEWS」7月号をご紹介します。

巻頭は、野鳥に足環をつけて移動や寿命などの基礎データを得る鳥類標識調査のボランティアの協力調査員(バンダー)で、ミステリ作家の鳥飼久裕さんのインタビューです。4ページには7月15日から開催の「鳥・酉・鶏・とり」展の告知を掲載しました。7ページには小笠原諸島ならびに伊豆諸島鳥島でのアホウドリの2016〜17年の繁殖期の繁殖状況を報告しました。

鳥にまつわる言葉を紹介する小コラム「とりのことば」、今号は「烏の濡れ羽色」です。

「山階鳥研NEWS」2017年7月号 目次
1面 
表紙写真(アカショウビン(亜種リュウキュウアカショウビン))賛助会員 吉田宏彦
2-3面 インタビュー バンダーでミステリ作家 鳥飼久裕さん/平成28年度決算報告/平成28年度寄附金・賛助会費収入および会員数のご報告
4面 我孫子市鳥の博物館第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり〜酉年はトリで楽しむ」展共催
5面 各種講習会・セミナーを開催
6面 科学研究費補助金(特定奨励費)研究成果発表会を開催しました/中国地区賛助会員の集いを開催しました。
7面 小笠原諸島聟島と伊豆諸島鳥島のアホウドリ/所員の著書「野外鳥類学を楽しむ」/テーマトーク告知/訂正/訃報
8面 事務局から(人事異動/山階武彦助成事業対象者決定/一斉休業のお知らせ/新賛助会員/ご寄附)/とりのことば

「山階鳥研NEWS」は、山階鳥研の活動や、鳥学研究や鳥の話題をやさしく紹介するニュースレターです。賛助会員に入会いただきますと、隔月でお送りいたします。

※賛助会員のご入会は「ご支援のお願い」をご覧ください。
山階鳥研NEWSのこれまでの号の目次はこちらです。

7月18日(火)は一斉休業します


本年も、夏季の節電対策として、山階鳥研は、照明、空調の使用抑制等に加え、通常は職員がそれぞれの都合で取る夏期休暇のうち2日間について、一斉休業し、その1回目を 7月18日(火)に実施します。ご関係の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご承知おきください。

「夏季一斉休業のお知らせ」はこちらです.

我孫子市鳥の博物館で、山階鳥研共催の「鳥・酉・鶏・とり〜酉年はトリで楽しむ」展が、明日7月15日(土)開幕です


酉年にあたる2017年、山階鳥研は、我孫子市年の博物館で行われる、鳥と人の関係をさまざまな角度から探る企画展を共催し、所蔵資料を出展します。

本企画展では、これまでにヒトとトリがどのような関わりを持ってきたのか、鳥に対するさまざまな視点をテーマに展示を行います。多様な品種のニワトリの標本や、山階鳥研所蔵の鳥類図譜などの展示を通して、野生動物としての「鳥」、暦としての「酉」、家禽としての「鶏」、芸術の対象としての「とり」の4つの視点から、ヒトとトリの多様な関係について紹介します。

会期は夏休みから秋の行楽シーズンとしました。ぜひ多くの皆様のご来場をお待ちしています。

我孫子市鳥の博物館第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」
【会期】 2017年7月15日(土)〜11月26日(日)
【場所】 我孫子市鳥の博物館 千葉県我孫子市高野山234-3 Tel. 04-7185-2212
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合は開館し、その直後の平日が休館日となります)
【時間】9:30 〜16:30
【料金】通常の入館料でご覧になれます。(一般300円、高校・大学生200円、中学生以下・70歳以上の方・障がい者の方 無料)
【詳細・公式サイト】我孫子市鳥の博物館企画展ページ
【主催】我孫子市鳥の博物館・(公財)山階鳥類研究所

第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり展」チラシPDF

※ 山階鳥研のイベント情報はこちらです。

岡上席研究員がノネコ問題をテーマにした講演会で講演します


岡奈理子上席研究員が、ノネコ問題をテーマとして開催される、日本女性獣医師の会 創立30周年記念講演会で講演します。一般の方も参加いただけますのでふるってご参加ください。

日本女性獣医師の会 創立30周年記念講演会
【日時】 2017年7月9日(日)13時-16時半
【講演内容】
 (1)ノネコ天国の御蔵島でオオミズナギドリは生き残れるか
岡 奈理子((公財)山階鳥類研究所 上席研究員)
(2)それでも、私たちはネコを飼う ~野生化するネコが奪い続ける命~
長嶺 隆(NPOどうぶつたちの病院沖縄 理事長)
(3)島しょのノネコ対策、東京都獣医師会の挑戦
高橋 恒彦((公財)東京都獣医師会 理事)
【場所】 中野サンプラザ8階 研修室2
JR中央線・総武線、東京メトロ東西線中野駅北口1分 → 交通案内(外部サイト)
【参加費】無料
【主催】日本女性獣医師の会
【後援】LAV臨床研究会・公益社団法人東京都獣医師会
【申込・問合せ】TEL. 03-5701-0325, FAX. 03-3723-5167 幅田

※ 岡上席研究員が携わっている「オオミズナギドリの繁殖地 御蔵島 ノネコ里親プロジェクト」についてはこちらをご覧ください。
※ 山階鳥研のイベント情報はこちらをご覧ください。

7月のテーマトークは「鳥類標識調査 ― 近年の話題から」(7月8日(土))です

関東南部ではうっとうしい梅雨空が続いていますが、皆様のお近くではいかがでしょうか?山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館でトークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」は今月は7月8日(土)に、吉安京子専門員が、鳥に番号付きの足環をつけて放して生態などを調査する鳥類標識調査から話題を紹介します。

山階鳥類研究所が行っている鳥類標識調査では、その目的の一つに「野性鳥類の移動を解明すること」があります。そのためには足環をつけた鳥がもういちど捕獲されるなどして、番号が再度確認される「回収」が重要になりますが、そういった回収記録が出来るまでの苦労話と、その間に垣間見られる、けがをした鳥を助ける人々の努力や新知見発見の喜びなど、こぼれ話をお届けします。

ぜひ多くの皆さんのご来場をお待ちしております。

第67回「鳥類標識調査 ― 近年の話題から」
【講師】吉安京子(山階鳥研保全研究室専門員)
【日程】7月8日(土)
【時間】13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール  → 交通案内(外部サイト)
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】各回とも先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、  我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)

※ テーマトークのこれまでの開催実績(PDF)はこちらです。
※   山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

※ 画像は近年、標識調査での足環の回収によって日本で越冬する個体の繁殖地が判明したツリスガラです。写真は繁殖地で巣を作っているようすです(Oleg Burkovskiy氏撮影)。

最近いらっしゃったお客様から


5月26日、フィギュアを製作されている、海洋堂の宮脇修一社長とペイントデザイナーの古田悟郎さんの一行が来所し、所内を見学しました。宮脇社長はさまざまの部署を見て回っていろいろなアイディアが湧いたようすでした(写真は標本室でアホウドリの仮剥製標本を見る、左から2人目が宮脇社長、3人目が古田さんです。左端は山崎剛史研究員、右端は鶴見みや古自然誌研究室長です)。


6月19日、チューリッヒ大学解剖学研究所の、ハンス=ペーター・リップ(Hans-Peter Lipp)名誉教授(写真)が来所しました。リップ名誉教授は、渡り鳥やデンショバトが目的地にたどり着くための「航法」の原理について研究しており、尾崎清明・副所長ほかと意見交換したほか、自身が携わった航法の研究成果についてのセミナーを行いました。


6月21日、日本野鳥の会の前理事長で、現在副会長の佐藤仁志さん(写真)が理事長退任の挨拶のため来所しました。佐藤さんは中国地方に渡来するガンの仲間ヒシクイの分類学的な位置づけにも関心を持っており、研究用標本の閲覧も行いました。