標本」カテゴリーアーカイブ

福井市自然史博物館(福井県)・美幌博物館(北海道)に山階鳥研の標本を貸し出しています

bihoro_hanshutu夏休みは博物館などでもいろいろな展示が行われています。
この夏、山階鳥研から、福井市自然史博物館と北海道の美幌博物館に標本を貸出し、展示されていますのでご案内します。

●【福井市自然史博物館 第78回特別展】
どうやって決まるの?動物の大きさ ーミジンコからクジラまでー
場所:福井市自然史博物館 特別展示室
期間:平成26年7月19日(土)~9月23日(火・祝)まで
時間:9:00から17:15 (入館は16:45まで)
休 館 日:7月22日、28日、8月4日、11日、18日、25日、9月1日、8日、16日、22日
入 館 料:100円
主  催:福井市自然史博物館
※ 福井市自然史博物館「どうやって決まるの?動物の大きさ」のページはこちらです。
上記の展覧会には、小さな鳥の代表である、マメハチドリの仮剥製(研究用の剥製)1点を貸し出しました。

● 【平成26年度美幌博物館特別展】
ボクたちの町にくらす野鳥
期間 平成26年7月6日(日)~10月26日(日)
時間 9:30~17:00
休館日 毎週月曜日(祝日は除く)、国民の祝日の翌日
場所 美幌博物館 2階特別展示室
※ 美幌博物館特別展「ボクたちの町にくらす野鳥」のページはこちらです。
こちらの展覧会には、山階鳥研所蔵の標本から美幌町産の鳥類の本剥製(展示用の剥製)2点、アトリとキセキレイを貸し出しています。
お近くの方は立ち寄ってみられてはいかがでしょうか?

※ 画像は、6月26日に標本の借用に来所された美幌町立博物館スタッフによる梱包作業のようすです。
※ 山階鳥類研究所の標本についてはこちらをご覧ください。

3月のテーマトークは「採集人折居彪二郎と山階鳥類研究所」(3月8日(土))です

theme_talk201403山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、3月は今週末、3月8日の開催です。自然誌研究室専門員の平岡考が、戦前に活躍した鳥獣採集人の折居彪二郎(おりい・ひょうじろう、1883-1970)についてお話しします。
オリイヤマガラ、オリイオオコウモリなど鳥類や哺乳類の名前に「オリイ」とついているものがあることを聞いたことがあるかもしれません。これらはこういった鳥や獣の採集に尽力した、折居彪二郎を記念して名付けられたものです。鳥類標本の採集が研究の中心だった時代の研究はどのようだったのか、折居彪二郎は鳥類研究にどんな貢献をしたのか、山階鳥類研究所に残されている採集品はどのくらいの数があり、どんなものなかについてご紹介します。
第35回 採集人折居彪二郎と山階鳥類研究所
【講師】平岡考 山階鳥研自然誌研究室専門員
【日付】3月8日(土)
【時間】13時15分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
交通案内はこちら
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
山階鳥類研究所の標本についてはこちらです。
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。
※ 画像は1913年 30歳ごろの折居彪二郎(写真提供:大畑孝二氏)

明治の南極探検家白瀬矗採集のペンギンをIMTで展示中です

OLYMPUS DIGITAL CAMERA東京駅前のJPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク(IMT)で、3月2日まで、明治の探検家で陸軍中尉だった白瀬矗(のぶ)が採集し、明治天皇に献上したシュレーターペンギン(写真)を特別展示中です。
IMTに寄託されている山階鳥研所蔵のペンギン標本1点が、白瀬矗が採集したものであることわかったのは、ペンギン研究家である、大島潤一・ひとみ夫妻の調査によるものです。
献上時の書類や標本台座裏に貼られたラベルの照合の結果、このペンギン標本は、白瀬が、1911(明治44)年にニュージーランド沖で採集し、剥製として持ち帰ったもので、南極探検を後援していた大隈重信伯爵を通じて明治天皇に献上されたものであることが判明しました。この標本は、昭和天皇の没後の1995年に皇居内の生物学御研究所から山階鳥研に寄贈された鳥類標本コレクションの中の一点です。
この標本は、これまでイワトビペンギンとされてきましたが、山階鳥研の調査の結果、国内での標本所蔵数が少ないシュレーターペンギンであることもわかりました。
【タイトル】特別展示_STUDIOLO あるペンギンの辿った歴史
【会期】  2014年1月19日〜3月2日
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)
【開館時間】11:00-18:00(木・金は20:00まで)入館は閉館時間の30分前まで
【場所】  JPタワー学術文化総合ミュージアム・インターメディアテク
100-7003 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー 2〜3F
(JR東京駅徒歩1分・東京メトロ丸の内線東京駅地下より直結)
アクセスはこちら
【入館料】 無料
【主催】  東京大学総合研究博物館
【協力】  山階鳥類研究所・人鳥堂本舗
【問い合せ】 03-5777-8600(ハローダイヤル)
2013年3月に開館したIMTには、東京大学と山階鳥研の所蔵する学術標本が展示されています。山階鳥研からは、本剥製(展示用の剥製)約300点が寄託されています。今回の特別展示は、IMT3階の山階鳥研の標本を展示したスペースに、シュレーターペンギンと、関連の資料を展示して小コーナーを作ったものです。
IMTサイト「特別展示_STUDIOLO あるペンギンの辿った歴史」ページはこちらです
IMTサイトのトップページはこちらです
山階鳥研ブログでのIMT開業のお知らせ(2013年3月25日)はこちらです

2月のテーマトークは「鳥の死体は語る 〜解剖してみて分かること〜」(2月8日(土))です

theme_talk山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、2月は今週末、2月8日の開催です。岩見恭子・自然誌研究室研究員が、鳥の死体からわかることについてお話しします。
山階鳥類研究所の重要な研究資産のひとつは膨大な鳥類標本のコレクションですが、現在もコレクションの充実のため、拾得された鳥の死体などから、剥製標本その他の標本を作製し保存しています。標本作製の過程で解剖を行いますが、野外で生きた鳥を観察するのとは違ったいろいろな情報が得られます。剥製標本作製を行っている岩見研究員が、解剖してみて初めてわかる情報や、鳥の死体が語る様々の事柄をご紹介します。
※ 降雪の予報が出ております。万一大雪の場合には、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)に電話で確認の上お出かけください。
第34回 鳥の死体は語る ー解剖してみて分かることー
【講師】岩見恭子 山階鳥研自然誌研究室研究員
【日付】2月8日(土)
【時間】13時15分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
交通案内はこちら
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。
※ 画像は、奄美諸島にしか生息しない、ルリカケス(カラス科)の斃死体です。

発展途上国で生物多様性保全にかかわる行政担当者が研修しました

jica9月6日、国際協力機構(JICA)の「生物多様性情報システム」研修で8月上旬から約1ヶ月の日程で来日中の発展途上国の行政官が、山階鳥研を訪れ研修を行いました。
この研修は、重要で希少な種の主な生息地となっている発展途上国の、生物多様性保全に係る計画の企画・立案を担当する行政官に、生物多様性情報の収集・管理や、インターネット等を通じた普及について学んでもらい、この分野の人材育成に資する目的で実施されているものです。
研修したのは、アルゼンチン、コンゴ民主共和国、マレーシア、タイ、東ティモールから訪れた9名で、山階鳥研の概要と、標本や図書、DNA情報の収集管理、鳥類標識調査の概略とそれぞれから得られたデータのデータベースでの公開などにについてレクチャーを受け、標本と図書の管理状況を見学しました。

我孫子市鳥の博物館で「鳥の骨展」が始まっています

torinohoneten_03_3コアなファンがいて最近評判の、生き物の「骨」ですが、鳥の骨にも、鳥そのものの生き方が現れており、またそれぞれの種ごとの違いは、それぞれの種の生態の違いが反映しています。
我孫子市鳥の博物館で開催中の企画展「鳥の骨展」は、こういった鳥の骨をとことん掘り下げるもので、山階鳥類研究所と同博物館の共催で7月13日(土)から始まっています。この展示を見れば、鳥がどんな生き物かについてまたひとつ新たな視点をえることができるでしょう。
山階鳥類研究所が協力したX線CT(コンピュータ断層撮影)を用いた骨のアニメーション(写真下)も必見です。
夏休みのお子さんには興味つきない展示と思いますし、また大人の鳥好きの方にも楽しんでいただけると思います。ぜひ多数の皆さんのご来観をお待ちしています。
我孫子市鳥の博物館 第66 回企画展
鳥の骨展 ー空飛ぶ骨組みー

【日時】2013年7月13日(土)〜12月1日(日)9時30分~16時30分
月曜休館(祝日の場合は翌平日休館)
【場所】我孫子市鳥の博物館(千葉県我孫子市 電話 04-7185-2212)
アクセスは こちら
【入館料】一般 300円 高校・大学生 200円 くわしくはこちら
【共催】我孫子市鳥の博物館、公益財団法人山階鳥類研究所
【後援】文部科学省科学研究費補助金新学術領域生物規範工学
【協力】千葉大学大学院工学研究科劉浩研究室、鳥博友の会
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「鳥の骨展 」のようすをもっとご覧になりたい方はこちらをご覧ください。
山階鳥類研究所の、X線CTを用いた鳥の形態データベース構築はこちらをご覧ください。
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

ドードー、出発!

packing_dodoインド洋に浮かぶマスカリン諸島に17世紀ごろまで生存していたとされるドードー、そのドードーのレプリカが6月21日、梱包されて山階鳥研から搬出されました。
ドードーは、ハトに近縁とされる飛べない鳥で、人間が乱獲したり、持ち込まれたサルやブタ、ネズミなどによって卵やヒナが食べられた結果絶滅してしまったとされ、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」にも登場するので、多くの方が名前をご存知と思いますが、じつは完全な剥製は世界のどこにも残されていません。
このレプリカは剥製師さんが、コンテスト出品のためにいろいろな鳥の羽毛を活用してつくられたレプリカで、コンテスト出品後、山階鳥研にご寄贈いただきました。今回は、萩博物館で開催される、「トレジャーアニマル探究記」の展示のために貸し出されたものです。
この夏休み、もし萩の近くに行かれる機会がありましたら、このドードーの顔も見にぜひお立ち寄りください。山階鳥研の鳥の資料のなかでも人気者のひとつです。
【名称】 萩博物館特別展「トレジャーアニマル探究記」
【会期】 平成25年7月6日~9月8日
【会場】 萩博物館
〒758-0057 山口県萩市堀内355
電話 0838-25-6447 (萩博物館)
※ 詳細は萩博物館公式ウェブサイト萩市観光ポータルサイトをご覧ください。

アオバト お江戸日本橋に飛来

green_pigeon_from_nihonbashi関東地方の平野部で普通見られるハトというと、しばしば「山鳩」と呼ばれるキジバトと、家禽由来のドバト(カワラバト)があげられます。アオバトは、東京周辺では、秩父、奥多摩、丹沢などの山に登ると、遠くで「オアオ〜」という声が聞こえるというような鳥です。また、アオバトは海岸の岩礁などに、山中から海水を飲みに飛来することが知られている興味深い鳥でもあります。
昨日、そのアオバトが1羽、東京日本橋のデパートの屋上のガラスに衝突して死んでしまいました。デパートの総務の方から電話をいただき、研究材料としてご寄贈いただけるということで、本日、山階鳥研に到着しました。ご寄贈ありがとうございました。
キジバトよりも大きく、ご覧のように頭から体の上面が抹茶のような濃い緑色をした美しいハトです。尾羽の下側を支える下尾筒(かびとう)の羽毛の中央が緑色で、ふちが幅広くクリーム白色をした美しいパターンをしています。
近くまで来て屋上緑化に引き寄せられたのはわかるとしても、今の時期は山地の森林で繁殖している時期のはずで、そもそもこの時期に東京の都心に飛来した理由が何なのか、興味をそそられます。
山階鳥研では研究用に拾得死体を収集しており、鳥体の状態や、山階鳥研の既存の標本等の所蔵状況をみながら、研究用剥製標本、骨格標本、DNAバーコーディングなどのためのDNA分析用の組織サンプル、CTスキャンによる骨格の3次元データの取得などを行って研究に役立てています。このアオバトもこれから状態を判断してしかるべき標本やサンプル、データ等を採取することになります。
この記事をお読みの皆さんも、野鳥の死体を見つけられましたら、山階鳥研までご一報いただければ幸いです。
山階鳥研の研究用鳥類標本についてはこちらをご覧ください。
山階鳥研でこれまでに収集した標本のデータベースはこちらをご覧ください。
DNA配列をもとにして生物の種を簡便に判別する取り組み「DNAバーコーディング」はこちらをご覧ください。
CTによる骨格の3次元データの取得についてはこちらご覧ください。

5月のテーマトークは「画像で見る山階鳥類研究所の昔とゆかりの人たち」(5月11日(土))です

yio_nampeidai山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館で出前トークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、5月は下記の要領で今週末です。
今回のトークでは、山階鳥類研究所の標本を集め、鳥の名前に名を残す「ヤマシナ」「クロダ」「オリイ」といった人たちはどんな人たちだったのか、写真で紹介します。また、大正から昭和初年に16ミリフィルムで撮影された、山階家の催しや東京渋谷にあった山階邸周辺の珍しい動画を紹介します。図書や標本を管理するセクションである、自然誌研究室の鶴見みや古室長がお話しします。
第25回「画像で見る山階鳥類研究所の昔とゆかりの人たち」
【講師】鶴見みや古 山階鳥研自然誌研究室長
【日付】5月11日(土)
【時間】13時15分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。
※ 写真は渋谷区南平台にあったころの山階鳥類研究所です。

東京駅前に山階鳥研の標本展示〜インターメディアテクが開業しました

jp_tower_s_23月21日から、東京駅丸の内南口前に開業したJPタワー(写真右)内の学術文化施設「インターメディアテク」(IMT)に山階鳥研所蔵の標本が展示されています。
JPタワーは、1931年に建造された旧東京中央郵便局の建物を一部保存再生し、新たに建てた高層ビルをあわせたもので、オフィス棟、商業施設、国際会議場などから成っています。このうち、低層部の一部、旧東京中央郵便局の建物2・3解部分にインターメディアテクがあります。
imt_hodoyo_gazou01_3東京大学が開学以来収集してきたおもに自然誌系の学術標本コレクションとあわせ、山階鳥研の所蔵鳥類標本約300点が、保存、展示、公開されています。東京大学総合研究博物館が得意とする、レトロな趣味で統一したすてきな展示が、昭和モダニズムを代表するといわれる建築を生かした空間に繰り広げられています(写真左 ©インターメディアテク)。また特別展示やイベントでは「大学における最先端科学の成果や各種表現メディアにおけるユニークな創造を、常設展示の世界観と融合させながら、随時公開」します。
【名称】  JPタワー学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」
【住所】  100-7003 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー 2〜3F
(JR東京駅徒歩1分・東京メトロ丸の内線東京駅地下より直結)
【開館時間】11:00〜18:00 (木金は20:00まで、入館は閉館時刻の30分前まで)
【定休日】 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)、年末年始、その他館が定める日
【入館料】 無料
【問い合せ先】 03-5777-8600(ハローダイヤル)

東京駅からすぐですので、出張の空き時間などに立ち寄ることも可能と思いますし、商業施設 KITTE もありますので、ご家族で買い物組と展示観覧組の二手に分かれる作戦もあるかと思います。多数の皆様のご来場をお待ちしています。
インターメディアテクのウェブサイトはこちらです。
JPタワーの商業施設 KITTE のウェブサイトはこちらです。
山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。