NHKスペシャルで「小笠原の海にはばたけ ~アホウドリ移住計画~」を放送します(7/26(日))

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今週の日曜日、7月26日の夜放送のNHKスペシャルでアホウドリの小笠原再導入プロジェクトが取り上げられます。

山階鳥研では、絶滅危惧種アホウドリのいっそう確実な復活のために、小笠原再導入のプロジェクトを進めてきました。2008年から5年間、アホウドリのヒナを小笠原諸島聟島(むこじま)に移送して人工飼育して育て、69羽のヒナを巣立たせてきましたが、2014年にその中の1羽がお隣の媒島(なこうどじま)で繁殖してヒナを巣立たせたことが、最近確認されました。

過去にアホウドリの繁殖地があった小笠原諸島にふたたび繁殖地を作ることを目標にして行ってきた再導入プロジェクトから、まだたった1羽ですが、大きな成果が出たことを受けて、これまで8年間の取材の総まとめとして、今回の番組が企画されました。「伊豆・小笠原の自然のダイナミックさ、そして不思議さあふれるアホウドリの生態が満載の内容」ということです。ぜひご家族でお楽しみください。

NHKスペシャル「小笠原の海にはばたけ 〜アホウドリ移住計画〜」
7月26日(日)21:00〜21:49 NHK総合テレビ
(再放送)7月29日(水)0:10〜0:59 (28日(火)深夜)

アホウドリの小笠原再導入は、山階鳥研が、環境省、東京都、米国魚類野生生物局、三井物産環境基金、公益信託サントリー世界愛鳥基金、朝日新聞社、キヤノン株式会社ほかの支援を得ておこなっています。

※ 予告動画(NHKスペシャルのページ)はこちらです。
※ 媒島での人工飼育個体の繁殖のニュースはこちらです。

★ この夏、我孫子市鳥の博物館では「アホウドリ展-復活への挑戦-」を開催しています。テレビを見て関心を持たれた皆さんは我孫子鳥博へ!もちろん、展示を見てからテレビを見るのもOKです!
※ 「アホウドリ展」(於:我孫子市鳥の博物館、〜9/6(日))のご案内はこちら(鳥の博物館のページ)です。

※ 山階鳥研のアホウドリページ「アホウドリ復活への展望」はこちらです。
※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

7月21日(火)は一斉休業します

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2011年以降実施しておりますが、夏季の節電対策として山階鳥研は、照明、空調の使用抑制等に加えて、今夏も2度の一斉休業を行い、その1度目を7月21日(火)に実施します。ご関係の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご了承ください。

「夏季一斉休業のお知らせ」はこちらです.

関西地区賛助会員の集いを開催しました

tsudoi_osaka_IMG_5214縮小7月2日、大阪市内で、関西地区賛助会員の集いを開催しました。詳しくは「山階鳥研NEWS」9月号でご報告します。

多くの皆様に賛助会員になっていただけるようお願いしています。入会については「ご支援のお願い」をご覧ください。
「山階鳥研NEWS」についてはこちらをご覧ください。

7/11(土)から我孫子市鳥の博物館で「アホウドリ展」、連動して、開催初日に、7月のテーマトーク「アホウドリ復活から学ぶこと」を行います。

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今年の夏は、我孫子市鳥の博物館で「アホウドリ展」が開催されます。この企画展では、山階鳥研がこれまで組織的に取り組んできた「鳥島でのデコイ作戦」と「小笠原への再導入作戦」を中心に、アホウドリの保護活動の歴史を紹介します。

第72回鳥の博物館企画展「アホウドリ展-復活への挑戦-」

【期間】2015年7月11日(土)〜 9月6日(日)
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階企画展示室 → 交通案内
【共催】公益財団法人山階鳥類研究所・我孫子市鳥の博物館
【料金】無料(入館料がかかります)
【問合せ】電話04-7185-2212(我孫子市鳥の博物館)

この「アホウドリ展」に連動して、山階鳥研の所員が同博物館でトークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」は、7、8月とアホウドリ2連発です。まず7月は、アホウドリの保護活動に長年携わってきた佐藤文男・研究員がお話しします。

佐藤研究員による内容紹介は次のようです。

「再発見から65年、アホウドリは復活の道を歩み始めました。この間、保護活動は多くの人々の情熱に支えられてきましたが、今も多くの困難な問題を抱えています。解決にはアホウドリのためにという思いを持ち続けることが大事です。近年、鳥類の絶滅危惧種数は増加の一方で、多くの種でその未来は明るくありません。山階鳥類研究所の25年間のアホウドリ保護活動から見える希少種保護について考えて見ます。」

第49回「アホウドリ復活から学ぶこと」

【講師】佐藤文男 山階鳥研保全研究室研究員
【日付】7月11日(土)
【時間】 13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール → 交通案内
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)

ぜひお楽しみに!

※ 山階鳥研ウェブサイトの「アホウドリ最新情報」はこちらです。
※ 同じく「アホウドリ 復活への展望」はこちらです。
※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

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繁殖中のツバメの巣を壊さないようにお願いいたします

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2015年5月22日に、「2011 年に使用されたツバメの巣を調査したところ全国 21 都道府県中、1 都 12 県の巣から放射性セシウムが検出されました 」のタイトルでプレスリリースを行い、複数のメディアによって取り上げられました。その結果、報道をご覧になった多くの皆様からお問い合わせをいただきました。

今回の発表に関して、山階鳥類研究所所長より補足とお願いがあります。下記リンクをご覧ください。

プレスリリースについての補足とお願い
繁殖中のツバメの巣を壊さないようにお願いいたします

2011年に使用されたツバメの巣の放射性セシウム濃度を調査した結果がまとまり、論文発表しました。

ツバメ_8304改sこのたび、福島第一原子力発電所事故による鳥類の棲息環境への影響調査として、2011年に使用されたツバメの巣の放射性セシウム濃度をを調査した結果がまとまり、論文発表しました。

プレスリリース
2011年に使用されたツバメの巣を調査したところ、全国21都道府県中、1都12県の巣から放射性セシウムが検出されました
リリースの資料はこちらのリンクから、5月22日の内容をご覧ください。

今回の結果でえられたツバメの巣に含まれる放射性セシウムの濃度は、通常の生活を営んでいる限り、人体に直ちに影響が出るレベルではありません。今年もツバメの繁殖期が始まっていますが、繁殖中であったり、これから繁殖しようとしているツバメの巣を壊さないようお願いします。

巣の収集にあたっては、多くの皆様から巣の情報をお寄せいただき、また巣の提供をいただきました。大変ありがとうございました。この調査は、三井物産環境基金2011年度東日本大震災復興助成を受けて実施しました。

※ 山階鳥研の東日本大震災関連の活動の一部はこちらでご紹介しています。

鳥類標識調査のビッグデータから地球温暖化に対する鳥類の応答について検討した結果がまとまり、論文発表しました

oyoshikiri_web鳥類標識調査は、カスミ網などを使って鳥類を捕獲し、個体識別用の足環を装着して放鳥するもので、始まった当初は、鳥類の渡りや寿命などの生態を明らかにすることが主な目的でした。近年、人為的な要因による環境の変動が問題になってきたことにともない、鳥類の生息状況のモニタリングへの活用が世界的に探られています。

日本での鳥類標識調査はすでに戦前から開始されていましたが、山階鳥研では1961年に林野庁によって再開されたときから携わっており、現在は環境省の委託事業として、多くのボランティアの協力を得て実施しています。1961年以降、足環を装着して放鳥した500万羽以上のデータが蓄積されています。

このたび、この鳥類標識調査データなどを分析し、地球温暖化に対する鳥類の応答について検討した結果がまとまり、報道発表しましたのでご案内します。

プレスリリース
東南アジアから日本に渡ってくる夏鳥4種のうち、3種で渡来と繁殖時期が早期化している傾向が見いだされました。
リリースの資料はこちらのリンクから、5月13日の内容をご覧ください。

※ 鳥類標識調査についてはこちらの「渡り鳥と足環」をご覧ください。

第26回バードウィーク手賀沼探鳥会は、5月10日(日)開催です

BW探鳥会_ssバードウィークにちなんで、山階鳥研の地元、手賀沼で探鳥会が開催されます。1時間コース(~10:30)と2時間コース(~11:30)のどちらかを選んでいただき、手賀沼遊歩道沿いで、水辺の鳥、田んぼの鳥を観察します。小グループに分かれた参加者に、我孫子野鳥を守る会のベテランリーダーが付きますので、「これからバードウオッチングを始めたい」という方にぴったりです。ご家族連れも大歓迎です。
※当日は、我孫子市鳥の博物館の無料開放日です。探鳥会の後は、ぜひ鳥の博物館にもお立ち寄りください。

Enjoy手賀沼! 第26回バードウィーク手賀沼探鳥会
【日時】2015年5月10日(日)9:00~12:00(受付開始8:30)
※雨天の場合は鳥の博物館見学
【集合場所】千葉県手賀沼親水広場水の館玄関前(我孫子市高野山新田193)
アクセスはこちらです
【定員】100人 ※小学校低学年は保護者同伴
【申込】不要(当日受付) 【参加費】無料
【主催】我孫子野鳥を守る会・我孫子市鳥の博物館
【後援】(公財)山階鳥類研究所
【問合せ先】我孫子市鳥の博物館 Tel. 04-7185-2212

※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

年に一度のめぐりあい、今年も我孫子をアオバズクが通ってゆきます

green_leaves2012年5月23日、2014年5月14日に通勤途上の千葉県我孫子市内でアオバズクが鳴いているのに会ったことをこのブログでご紹介していますが、また今年も残業帰りの帰宅途中にアオバズクの鳴き声を聞くことができました。

場所は3年前、昨年と同じ付近です。今年の個体は、昨年の個体のように落ち着いておらず、いつもの緑地と、すぐ近くを走る街道沿いのマンションの屋上など、ときにより場所を移りながら鳴いていました。

マンションの回りは緑や土が少なくて人工物に囲まれていますが、屋上のアンテナで鳴くと、人工物に囲まれている分、人間の耳には響きがよく感じられることもあり、鳴いているアオバズク自身もあんがい気持ちよいのかもしれません(本人(本鳥?)に聞いてみないとわかりませんが・・)。ただ街道沿いですので車の騒音がうるさいのが難点です。

こちらの録音は街道から少し外れた緑地でのものです。
【音声】アオバズクの声(2015年5月7日21時半ごろ 我孫子市内、59秒)

 

我孫子市内でもまだ繁殖している場所はあるかもしれませんが、この付近に限っていえば、今はアオバズクは繁殖していません。それでもこうして毎年のようにアオバズクに出会えるのはうれしいものです。

5月のテーマトークは「バンディングってなあに?」(5月9日(土))です

1982織田山-1_for_webゴールデンウィーク、関東地方は連日の晴天にめぐまれましたが、皆様楽しい休日を過ごされたでしょうか。

山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館でトークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、5月は今週末、5月9日の開催です。吉安京子・保全研究室専門員にバンディング(鳥類標識調査)について話してもらいます。

野生鳥類の生態を調べる手法のひとつにバンディング(鳥類標識調査)があり、世界各国で行われてさまざまな成果を挙げています。日本では山階鳥類研究所がバンディングのとりまとめのセンターとなっており、全国で多数のアマチュアの協力調査員(バンダー)がボランティアで参加して行われています。多数の当事者がかかわって渡り鳥の移動や寿命についてデータを集めるバンディングのあらましをご紹介します。

第47回「バンディングってなあに?」
【講師】吉安京子 山階鳥研保全研究室専門員
【日付】5月9日(土)
【時間】13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール → 交通案内
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)

※ 山階鳥研ウェブサイトの標識調査紹介ページ「渡り鳥と足環」はこちらです。
※ 同じく「鳥類標識調査 仕事の実際と近年の成果」はこちらです。
※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。