ヤンバルクイナ保護」カテゴリーアーカイブ

ヤンバルクイナが好きな高校3年生が来所しました

尾崎副所長(右)、麗香さん(中央)とお母さん

3月13日、高校3年生の白井麗香さんがお母さんと一緒に来所されました。白井さんはヤンバルクイナが大好きで、高校でヤンバルクイナを研究テーマとして、絶滅危惧種の生態や保護活動及び環境問題について探究する中で、山階鳥類研究所に連絡をいただいたことから、本種を長年研究している尾崎副所長が回答しました。尾崎副所長からは、まず自分でどのように調べるかということをアドバイスし、白井さんがご自分で調べて分からない点については尾崎副所長がお答えしました。

白井さんは今春、東邦大学理学部に入学が決まったそうで、大学でも絶滅危惧種の研究を希望しています。引き続き有意義な研究ができることをお祈りします。

ヤンバルクイナ、ヘビから卵やヒナを守った!


写真を見てください。ヤンバルクイナが、沖縄の在来ヘビで、鳥も捕食するアカマタに脚を乗せています。間隔を空けて撮影する自動カメラの映像ですので、詳細が不明ですが、このあと、3羽のヒナが巣の外で無事な写真が撮影され、まさに孵化の途中だったヒナを捕食しようと巣に侵入してきたアカマタに対して、親鳥がなんらかの行動を取って捕食を回避したものと思われます。

この親鳥は、「再導入」(保全のために、いなくなってしまった場所に飼育下で増やした個体を放すこと)の技術確立のために、2019年9月に放鳥し、行動を追跡している個体です。関係者も、親鳥はこんな行動をするのかとびっくりしています。

ヤンバルクイナがこういった行動をするのは知られていないことから、山階鳥研では5月12日、この件について報道発表を行いました。

報道発表資料についてはこちらをご覧ください。

5月のテーマトークは「なぜアホウドリやトキを保護するの ?」(5月13日(土))です

関東南部では初夏の気候になり、鳥たちは巣作りや子育てに追われていますが、皆様のお近くではいかがでしょうか?山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館でトークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」は今月は5月13日(土)に、尾崎清明副所長が、希少種の保護についてお話します。

世界の鳥類の 14 パーセントが絶滅の恐れがあり、日本でもアホウドリ、トキ、 ヤンバルクイナなどの数が減って、保護活動がなされています。希少種の調査研究や保全に長年携わってきた尾崎清明副所長を講師に迎え、その最新の状況を紹介してもらいながら、なぜ保護が必要なのかご一緒に考えてゆきたいと思います。

第65回「なぜアホウドリやトキを保護するの?」
【講師】尾崎清明(山階鳥研副所長)
【日程】5月13日(土)
【時間】13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール → 交通案内(外部サイト)
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)

※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。

尾崎副所長が沖縄県国頭村で開かれるヤンバルクイナの講演会でお話をします(12/20)

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講演会「世界の飛べないクイナ類とヤンバルクイナ」
【日時】2016年12月20日(火)19時~20時30分
【場所】国頭村保健センター(沖縄県国頭郡国頭村辺土名1437)
【主催・お問合せ】NPO法人 どうぶつたちの病院 沖縄
【後援】環境省那覇自然環境事務所/国頭村
【入場】無料
【プログラム】
1.世界の飛べないクイナを求めて(尾崎清明 (公財)山階鳥類研究所副所長
2.ヤンバルクイナの繁殖確認 大宜味村で確認!(金城道男 どうぶつたちの病院沖縄)
3.やんばる国立公園とヤンバルクイナ(山本以智人 環境省やんばる野生生物保護センター

※ この講演会は東京動物園協会野生生物保全基金の助成により開催されます。
※ 山階鳥研のイベント情報はこちらです。

研究成果発表会「環境研究の最前線」で、山階鳥研の所員が携わった研究成果を、「再導入による希少鳥類の保全:トキ、コウノトリ、ヤンバルクイナの事例から」と題して発表します(10/19(水)、東京)

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環境研究総合推進費は、持続可能な社会構築のための環境保全に資することを目的とした政策貢献型の競争的研究資金です。平成27年度に終了した環境研究総合推進費の研究課題の中から、一般の方々にわかりやすく、関心も高いテーマについてとりあげた、研究成果発表会「環境研究の最前線」が開催されます (要申し込み)。山階鳥研の尾崎清明副所長が参加した研究について永田尚志(ながた・ひさし)新潟大学教授が発表します。

発表会の対象は、環境研究の最前線に関心をお持ちの皆様、研究成果の活用を検討されている自治体・企業の皆様、環境研 究総合推進費への応募をお考えの研究者の皆様などです。数多くの皆様のご参加をお待ちしています。

平成28年度環境研究総合推進費 研究成果発表会
「環境研究の最前線」
【日時】10月19日(水)13:00~16:30(開場 12:30)
【場所】全日通霞が関ビル 8階大会議室A(東京都千代田区霞が関3-3-3) アクセス交通案内
【定員】120名(先着順) 【参加費】無料
【主催】環境省
【講演】「再導入による希少鳥類の保全:トキ、コウノトリ、ヤンバルクイナの事例から」
(永田 尚志 新潟大学 朱鷺・自然再生学研究センター 教授)他
【詳細・申込】環境省 環境研究・技術・情報総合サイトをご覧の上、FAXまたはe-mailでお申込みください。

※ 「飛べないクイナ『ウェカ』を訪ねて」(山階鳥研協力調査員 渡久地豊)はこちらです。環境省の環境研究総合推進費「再導入による希少鳥類の保全手法の確立に関する研究」での調査を紹介したものです。
※ 山階鳥研のヤンバルクイナのページ「ヤンバルクイナ その命名・生態・危機」はこちらです。

4月のテーマトークは「飛べないクイナ類の保全状況-ヤンバル・ロードハウ・ニュージーランドクイナ-」(4月11日(土))です

weka_s関東地方はサクラの見頃を迎えていますが、皆さんのお近くはいかがでしょうか。

山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館でトークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」、4月は今週末、4月11日の開催です。尾崎清明 副所長・保全研究室長に飛べないクイナ類について話してもらいます。

沖縄島北部のやんばる地方に、ヤンバルクイナという飛べないクイナが棲息しており、絶滅の危機に瀕していることは多くの方がご存じでしょう。じつは、世界じゅうのあちこちの離島に、その島固有の飛べないクイナが棲息しています。これらの飛べないクイナはすでに13種が絶滅し、現存する20種もほとんどが絶滅の危機にあります。これは生息地の島に人間が持ち込んだ哺乳類等の捕食者の影響です。

ヤンバルクイナを絶滅の危機から救うために、世界のクイナの保全の事例を調査している尾崎副所長が、このヤンバルクイナと、近縁でやはり絶滅の危機にある飛べないクイナであるロードハウクイナ、ニュージーランドクイナ(ウェカ)について生態と最新の保全状況を紹介します。

第46 回「飛べないクイナ類の保全状況 —ヤンバル・ロードハウ・ニュージーランドクイナ—」
【講師】尾崎清明 山階鳥研副所長・保全研究室長
【日付】4月11日(土)
【時間】 13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール
→ 交通案内
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】各回とも先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)

※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。
※ 山階鳥研ウェブページ「ヤンバルクイナ その命名・生態・危機」はこちらです。
※ 画像は、生態調査のためにカラーリング(色足環)をつけたニュージーランドクイナです。

自動販売機を使った絶滅危惧種ヤンバルクイナ生態調査プロジェクトの関係者が来所しました

yamabarukuina日本コカ・コーラ(株)、沖縄コカ・コーラボトリング(株)とNPO法人どうぶつたちの病院は、清涼飲料の自動販売機に設置したICレコーダーで、年間を通じてヤンバルクイナの声を録音するプロジェクトに協働して取り組んでいます。
これは本種の音声を周年録音することで、生態に不明な点の多い絶滅危惧種ヤンバルクイナの生態を明らかにし保護に役立てようとするものです。山階鳥研では企画段階からこのプロジェクトに協力していますが、本日、プロジェクトの関係者が経過報告のため山階鳥研を訪れました。
来訪したのは、音声データの分析によってこのプロジェクトに協力している沖縄工業高等専門学校の蔵屋英介先生と、宇根健一郎さん、蔵屋沙那恵さんの学生さん2名、日本コカ・コーラ(株)技術・サプライチェーン本部の中村遂彦さん、沖縄コカ・コーラボトリング(株)CSR推進課の比嘉まゆみさんです。長時間にわたる録音データからヤンバルクイナの音声を選び出すプログラムの開発の経過や、その結果わかってきた生態についての報告があり、ヤンバルクイナを研究している尾崎副所長と今後の課題や方向について討議しました。