山階鳥類研究所の学術雑誌「山階鳥類学雑誌」は年に2冊の発行ですが、2012(平成24)年度の第2号が3月30日付けで発行されました。
「今回は蔭山麻里子さんから、『東日本放射能汚染地域より採集された動物標本・試料の取り扱いと保管についての技術的助言』と題して、投稿いただきました。山階鳥類研究所では、日頃から鳥類標本を取り扱っている関係から、研究所のほうから執筆を依頼したものです。特別寄稿として掲載させていただくことができましたこと、心からお礼申し上げます。また、今回は、白井さんのアオサギ、新田・早川さんのオシドリといった長年にわたる野外調査に基づいた貴重な研究についても掲載することができました。」(編集長の中村浩志信州大学名誉教授の編集後記から)
山階鳥類学雑誌 第44巻2号(No. 128)
● 特別寄稿
蔭山麻里子:東日本放射能汚染地域より採集された動物標本・試料の取り扱いと保管についての技術的助言 p.49
● 原著論文
三上 修,高橋雅雄:湿性草原の環境変化に対する鳥類の応答:仏沼干拓地における1998年と2010年の比較 p.67
白井 剛:個体識別したアオサギの繁殖コロニーへの執着性と長期的な繁殖履歴(英文) p.79
● 報告
福田道雄:飼育下のウミネコの年齢による尾羽模様の変化 p.93
岡 奈理子,渡辺ユキ,佐藤文男:伊豆諸島鳥島のクロアシアホウドリPhoebastria nigripes亜成鳥2羽の死因 p.97
新田啓子,早川いくこ:オシドリ雌の行動パターンから営巣木を発見する方法と巣立ち日予測に関して p.102
塚本洋三,鶴見みや古:トキの胃内容物(佐渡1933年採取)の写真撮影者の特定および関連する二・三の知見 p.107
● 書評 p.113
● 投稿論文校閲者一覧 p.115
● 投稿される方へ p.116
● 投稿される方へ(英文) p.121
「山階鳥類学雑誌」は、鳥類の研究論文を掲載する学術雑誌です。1952年に「山階鳥類研究所研究報告」のタイトルで創刊され、2003年に現在の誌名に改めました。山階鳥研の研究論文を掲載するとともに、所外の研究者の研究発表の場としても貢献しています。
賛助会員に入会され、「山階鳥類学雑誌」を購読するコースを希望された方にお送りしています(そのほかに広報紙「山階鳥研NEWS」を購読するコースもあります)。
※ 山階鳥類学雑誌の解説はこちらです。
※ 山階鳥類学雑誌の目次(1992年以降)はこちらです。
※ 山階鳥類学雑誌掲載論文(刊行後2年を経過したもの)のPDFはこちらです。
※ 賛助会員のご案内はこちらです。