桜咲きフクロウ鳴く春の我孫子

oshima_zakura_s2_3初夏のように暖かだったり、花冷えという言葉がぴったりの寒さだったり気温がまちまちで毎日何を着てでかけようか困りますね。
さて、先週金曜日の20時半すぎごろ、山階鳥類研究所の近所でフクロウが鳴いていました。
【音声】フクロウの声(風で木立がそよぐ音が入っています)(2013年3月29日 我孫子市内、1分15秒)

フクロウは日本全国で周年生息するいわゆる「留鳥」です。「ホウホウ、ゴロスケホウホウ」という声は、「五郎助ほうほう」だったり、「ぼろ着て奉公」「糊付け干せ」など、いろいろな「聞きなし」が全国にあり、農村地帯では昔からとても身近な存在だったのでしょう。
「ゴロスケホウホウ」と鳴くのは雄で、繁殖期が始まった1〜2月には鳴き始めます。フクロウがこうやって繁殖するのは餌のノネズミ類(人家のネズミとは別の種類です)や小鳥類が多く、営巣環境である大木のある、一言で言えば豊かな里山が保全されているしるしです。我孫子周辺でも、山階鳥研が移転してきてまもない20年ほど前には何カ所かフクロウの声の聞こえる場所がありましたが、近年だいぶ減ってしまいました。夜の木立から聞こえてくる威厳のある太い声を聞くと、日本人がいろいろな聞きなしをして親しんできたこの声を、次の世代のこどもたちも普通に聞いて育つことができる環境が守られることを願わずにはいられません。

関東南部でもう一種類声が聞かれるフクロウの仲間、アオバズクの話題はこちらです。