バードカービング作家の内山春雄さんがセミナーを行いました

uchiyama_seminarリアルな鳥の彫刻であるバードカービングの日本での草分けで、我孫子市在住の内山春雄さん(日本バードカービング協会会長)が、12月22日、山階鳥研で所員を対象に、最近の活動について話をされました。

内山さんは、視覚障害者に鳥について理解してもらう教材として、触れるバードカービング、「タッチカービング」を発案され、実際に視覚障害者に対する講演等も行っていますが、今年2月にハワイで行われた太平洋海鳥グループの年次大会で「タッチカービング」について講演を行いました。このときのハワイ訪問で、ハワイミツスイの仲間の適応放散が、「タッチカービング」による生物多様性についての教材にふさわしいことに気づき、9月に、再度ハワイを訪問し、ビショップ博物館で、多数の絶滅種を含む約40種のハワイミツスイ類の標本を閲覧し、完成まで数年を要すると見込まれるハワイミツスイ類全種のカービング作成のためのデータ収集をしてこられました。

今回のセミナーでは、2月の太平洋海鳥グループの大会での研究者へのプレゼンテーションや交流のようすや、考古・民族・自然誌の分野で名高いビショップ博物館の脊椎動物学部門での標本閲覧体験、そして、ハワイミツスイ類全種のカービング作成のプロジェクトについて話されました。