現在書店に並んでいる、バードウォッチングの雑誌「バーダー」(Birder)誌1月号に山階鳥研関係の記事が2件掲載されています。
「元・『幻の鳥』オオトラツグミの暮らし」(水田拓・山階鳥研保全研究室長)(pp. 30-31)
「”日本の至宝”に会いにいく!〜山階鳥類研究所・標本室見学」(神戸宇孝)(pp. 40-41)
前者の記事は、長らく環境省の奄美野生生物保護センターに勤務してきた水田保全研究室長が、九州以北産の亜種トラツグミのヒー、ヒョーという不気味なさえずりとことなり、抑揚のある澄んださえずりをもつ、奄美大島特産の亜種オオトラツグミの生態や現状について紹介しています。
後者の記事は、日本鳥学会で行われた我孫子市鳥の博物館と山階鳥研へのエクスカーションの同行記としてライターの神戸宇孝さんが山階鳥研の標本室を紹介したもので、中のようすや、貴重標本、標本はどのように研究に役立てられているか等が写真入りで紹介されています。
1/16には次の2月号の販売開始になります。ぜひ急いで書店で1月号をご覧ください。
「図書」カテゴリーアーカイブ
BIRDR 7月号をご覧ください〜絶滅危惧種の特集・山階鳥研関係者の執筆3件
現在書店に並んでいる、BIRDR誌(文一総合出版)7月号では「絶滅の危機に立たされた鳥たち」という特集を組んでおり、山階鳥研所員、元所員の下記の執筆記事がお読みいただけます。
「レッドリストって何だろう?」小林さやか(自然誌研究室専門員)
「シマアオジと同じ路を辿ることになるのか カシラダカ」尾崎清明(副所長)
「乱獲から保護へ、新繁殖地は定着するか アホウドリ」出口智広(前保全研究室長、現在 兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科准教授)
7月16日には次の8月号が出ますので、お読みになりたい方は書店にお急ぎください。ご案内が遅くなり申し訳ありません。
アカヒゲとコマドリの学名はなぜ入れ替わってる?その原因になった本が今だけ見られます!
我孫子市鳥の博物館で開催中の「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」(共催:山階鳥類研究所・我孫子市鳥の博物館)、会期がすでに半分を過ぎましたが、皆様ご覧になっていただけましたでしょうか。
今回写真をご紹介するのは、18〜19世紀のオランダの動物学者、オランダ自然史博物館の初代館長コンラート・ヤーコプ・テミンクの著作「新編彩色鳥類図譜」(山階鳥研所蔵)です。
作品保護のため、5日ごとにページをめくって違うページをお見せしていますが、10月8日(日)の夕方までは日本の南西諸島産のアカヒゲのページが開かれています。鳥好きの方はご存じのトリビア、よく似た日本産の小鳥、アカヒゲとコマドリの学名がいれかわっていて、アカヒゲの種小名はkomadori、コマドリの種小名はakahigeであるのは、テミンクがこれらの小鳥に学名を与えたこの「新編彩色鳥類図譜」の間違いに起因しているのです。アカヒゲのあと、10月9日(月)から10月15日(日)までの5日間こんどはコマドリのページが開かれますのでこちらもぜひご覧になってください。
日本の江戸時代に海を越えてヨーロッパに世界中から鳥の標本がもたらされ、学名が与えられ、分類されて徐々に体系だてて整理されてゆきます。今、私たちが使っている図鑑もその頃から営々と続けられてきた生物学者たちの営みの結果としてあることが、この「新編彩色鳥類図譜」を見ても思いおこされますが、今回の企画展ではそのほかにも、鳥と人の関係をさぐるさまざまな展示をお見せしています。ぜひご来場ください。
我孫子市鳥の博物館第78回企画展「鳥・酉・鶏・とり 〜酉年はトリで楽しむ〜」
【会期】 2017年7月15日(土)〜11月26日(日)
【場所】 我孫子市鳥の博物館 千葉県我孫子市高野山234-3 Tel. 04-7185-2212
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合は開館し、その直後の平日が休館日となります)
【時間】9:30 〜16:30
【料金】通常の入館料でご覧になれます。(一般300円、高校・大学生200円、中学生以下・70歳以上の方・障がい者の方 無料)
【詳細・公式サイト】我孫子市鳥の博物館企画展ページ
【主催】我孫子市鳥の博物館・(公財)山階鳥類研究所
※ 「新編彩色鳥類図譜」の展示は10月28日(日)までで、10月31日(火)からは、セルビィの「英国鳥類学図譜」を展示します。
※ 山階鳥研のイベント情報はこちらです。
8月のテーマトークは「書籍にみる飼い鳥文化 ―大正から昭和にかけて―」(8/12(土))です
山階鳥類研究所の所員が我孫子市鳥の博物館でトークをする、第2土曜日恒例の「テーマトーク」は今月は8月12日(土)に、鶴見みや古コレクションディレクターが、大正から昭和初年の日本の飼い鳥文化について紹介します。
皆さんの中にも小鳥を飼育されている方もいらっしゃると思います。文鳥、カナリア、セキセイインコなど、今も人気の飼い鳥ですが、昔はどうだったのでしょうか。山階鳥研の図書資料を長年にわたって担当してきた、鶴見コレクションディレクターが、飼い鳥の本や雑誌を通して、人々はどのように鳥と親しんできたのか、その歴史、文化についてお話しします。
ぜひ多くの皆さんのご来場をお待ちしております。
第68回「書籍にみる飼い鳥文化 ―大正から昭和にかけて―」
【講師】鶴見みや古 山階鳥研コレクションディレクター
【日程】8月12日(土)
【時間】13時30分~ ※30分のテーマトーク終了後、質疑応答の時間あり
【場所】我孫子市鳥の博物館 2階多目的ホール → 交通案内(外部サイト)
【参加費】無料(入館料が必要です)
【定員】各回とも先着50名
【主催・問い合わせ先】
山階鳥類研究所(TEL. 04-7182-1101)、我孫子市鳥の博物館(TEL. 04-7185-2212)
会場の我孫子市鳥の博物館では、山階鳥研と同博物館共催の企画展「鳥・酉・鶏・とり〜酉年はトリで楽しむ〜」を開催中です。あわせてお楽しみください。
※ テーマトークのこれまでの開催実績(PDF)はこちらです。
※ 山階鳥類研究所のイベント情報はこちらです。
※ 画像は1921年(大正10年)に創刊された雑誌「趣味の飼鳥」の表紙です。
献本ありがとうございます
出版社から紹介の依頼を付して献本いただいた書籍です。ご寄贈大変ありがとうございました。
国松俊英(文)舘野鴻(画)
『宮沢賢治の鳥』
岩崎書店, 東京. (2017年2月15日発行, 36ページ. 1,700円+税. ISBN-978-4-265-83037-4)
→ 版元ページはこちら
川上和人(著)
『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』
新潮社, 東京. (2017年4月15日発行,224ページ,1,400円+税.ISBN 978-4-10-350911-0)
→ 版元ページはこちら
NPO法人自然観察大学(企画・編集)
『季節の生きもの観察手帖 自然を楽しむ二十四節気七十二候』
全国農村教育協会, 東京. (2017年4月27日発行, 224ページ. 2,500円+税.ISBN 978-4-88137-192-3)
→ 版元ページはこちら
お客様二組が来所しました
台湾から来所したのは、国立自然科学博物館の姚秋如(ヤオ・チョウルー)さんと中央研究員生物多様性研究中心(センター)の蔡佩妤(ツァイ・ペイユー)さんです。姚さんは山崎剛史研究員から山階鳥研の標本データベースについての情報収集をしたほか、二人とも、それぞれの研究テーマのために標本を閲覧しました。
また、都内に事務所をかまえる鳥類保護団体、バードライフ・インターナショナル東京からシンバ・チャンさんが来所されました。チャンさんは、尾崎清明副所長、齋藤武馬・浅井芝樹両研究員と絶滅危惧種シマアオジの保全研究について打ち合せを行い、同種についての文献を閲覧をしました。
※ 写真上は、左から蔡佩妤さん、姚秋如さん、山崎剛史研究員、写真下は、シンバ・チャンさんです。
※ 山階鳥研の標本データベースはこちらです。
『「幻の鳥」オオトラツグミはキョローンと鳴く』献本ありがとうございました
出版社から紹介の依頼を付して献本いただいた書籍です。ご寄贈大変ありがとうございました。
水田拓(著)
『「幻の鳥」オオトラツグミはキョローンと鳴く』東海大学出版部, 平塚. (2016年12月20日発行. B6版. 218ページ. 2,000円+税. ISBN978-4-486-02118-6.)→ 版元ページはこちら。
「鳥のフィールドサイン観察ガイド」献本ありがとうございました
出版社から紹介の依頼を付して献本いただいた書籍です。ご寄贈大変ありがとうございました。
箕輪義隆(著)
『鳥のフィールドサイン観察ガイド』文一総合出版, 東京. (2016年11月21日発行. 144ページ. 2,000円+税. ISBN978-4-8299-7214-4.)→ 版元ページはこちら。
「くらべてわかる野鳥」(文庫版)献本ありがとうございます
出版社から紹介の依頼を付して献本いただいた書籍です。ご寄贈大変ありがとうございました。
叶内拓哉(写真・文)
『くらべてわかる野鳥 文庫版』山と渓谷社, 東京. (2016年11月5日発行. 208ページ. 880円+税. ISBN978-4-635-04798-2.)→ 版元ページはこちら。