2012年4月1日更新
ツバメの巣の回収にご協力いただきまして、ありがとうございます。今年もツバメが飛来し、巣作りや子育てをするシーズンになりました。ツバメの繁殖を妨げないために、巣の回収は3月末日で終了させていただきました。ただし、すでに採集された巣をお持ちの場合は、4月以降もお受けいたします。
どうぞご了承いただきますようお願いいたします。
山階鳥類研究所では2011年5月に「東日本大震災に関する鳥類の保全に向けての提言」を文部科学省と環境省に提出しました(→ 最新の話題ページと報道発表資料を見る)。
それに伴い、現在、放射性物質の鳥類への影響調査の一環として、福島県を中心に日本各地のツバメの巣を収集しています。調査対象は2011年に繁殖が行われたツバメの巣です。下記詳細事項をご参照のうえ、皆様のご協力をお願いいたします。
この研究は、山階鳥研が三井物産環境基金の支援を得て実施しているものです。
福島第一原子力発電所の事故により、放射性物質による生態系への影響が心配されています。鳥類は食物連鎖の頂点に位置し、餌を通して濃縮された放射性物質によって高度の内部被爆をうけている可能性があります。
山階鳥類研究所では放射性物質の鳥類への影響を調べるため、海と陸それぞれの地域で鳥類の汚染実態を把握する調査を始めました。ツバメは水溜りなどで集めた泥で巣を造りますが、そのような場所には放射性物質がたまる可能性があり、万一汚染された泥で巣が作られた場合には、胚の発生や雛への悪影響を与えツバメの個体群に多大な被害をもたらす可能性も考えられます。そこでツバメの巣に含まれる放射性物質を定量的に測定することで、ツバメへの放射性物質の汚染状況を推定し、陸の鳥類の生態系への影響を知る手がかりにするのが目的です。
福島県を中心に日本各地のツバメの巣を収集します。収集した巣は国立環境研究所で放射性物質の定量的な調査を行い、それぞれの地点での汚染の度合いを調べます。
2011年に繁殖が行われた巣を調査対象とします。巣ごと取って、1つずつジップロックなどチャック式のビニール袋に入れて下さい。
巣を採集するときに巣と壁の間にナイフや包丁などを差し込むと、簡単にはがれます。念のため、作業にはマスクを着用し、粉塵をなるべく吸い込まないようにしてください。
下記より記録用紙をダウンロードして採集記録情報をご記入ください。記録用紙は、巣と一緒にビニール袋に入れていただくか、またはメールの添付ファイルでお送りいただいても結構です。
送付の際には事前にご一報ください。送料は当方で負担しますので、宅急便の着払い等でお送りください。送付先は次の通りです。お問合せも下記宛にお願いします。