2017年9月13日掲載
山階鳥研が取り組んでいるアホウドリの保護活動に、アメリカ合衆国の8歳の小学生から寄附をいただきました。学校で絶滅危惧種について勉強した際に、アホウドリの担当になったことがきっかけで寄附を思い立ったそうです。
6月20日に、山階鳥研に200ドルの銀行小切手が届きました。米国フロリダ州に住む、小学2年生シャルヒーベット・オハヨンさんからの寄附でした。
シャルヒーベットさんは、学校の、絶滅危惧種について勉強する授業で、アホウドリの担当になり、日米で行われている保護活動に共感して、寄附を思い立ったそうです。
お母さんのメイラ・ディックマンさんに取材したところでは、レモネード・スタンドを作ってレモネードを売るために必要な材料などをリストアップし、紙に書いた案内の表示も自分で準備したそうです。その結果、1杯1ドルのレモネードで60ドルの売上げがあり、その全額を寄附してくれたとのことです。
お母さんから寄附先についての相談を受けて、山階鳥研に寄附をすることを勧めてくれたのは、日米のアホウドリ保護事業の共同研究者の一人である、米国海洋大気庁(NOAA)のグレッグ・ベイローさんでした。グレッグさんによると、「私の知る限り、小学校で絶滅危惧種について調べる授業というのは珍しいと思います。生徒達が調べたのは米国の種の保存法で指定された絶滅危惧種なのでしょう」ということでした。アホウドリは、繁殖が終わった夏に、アラスカから米国西海岸まで移動するために、米国の種の保存法の絶滅危惧種に指定されており、小笠原諸島への「再導入」のプロジェクトが日米の協力で行われているのもそのことが背景にあります。
ちなみにグレッグさんによれば、「米国では小さな子供がお金を稼ぐためにレ モネードを売るのはよくあることです。でも普通は自分の小遣いのためで、寄附のためにするのは珍しいですね。」ということでした。
シャルヒーベットさん、お母さんのメイラさん、そして寄附を仲介してくだ さったグレッグさん、暖かいお志、ありがとうございました。