2015年10月31日〜11月1日に、山階鳥研の地元、我孫子市で鳥と自然環境保護をテーマにしたお祭り、ジャパンバードフェスティバル(JBF)(実行委員長・林良博 山階鳥研所長)が開催されました。今年はJBF 15周年を記念して、恒例の鳥学講座を、スペシャルとして拡大して開催しました。天候にもめぐまれ、多数の方々が来場して展示や販売、講演などをそれぞれ楽しんでいました。
山階鳥研では恒例の「山階鳥研 見にレクチャー」を行いました。所員が交代で講堂でミニレクチャーを行うもので、整理券配布による、30分ごとに40名入場の総入れ替え制で、内容は山階鳥研の紹介や研究紹介など合計11題でした。
2日間の入場定員880名に対して延べ734名の方にご来場いただきました。JBFへの山階鳥研の参加行事として、この形式のミニレクチャーを始めてから今回で10回になりますが、多数の入場者があったが数を記録しなかった初回を除くと、過去最多の入場者数でした。
アンケートでは「子供の頃から憧れていた場所に入り、話が聞けて良かった」、「研究者の数が少ないことにびっくりした」、「都内でもやってほしい」などのコメントがありました。玄関ホールに設置した募金箱に21,794 円の募金をいただきました。いただいた募金は鳥類の保護活動などに活用いたします。大変ありがとうございました。
>>2015年「見にレクチャー」の講演タイトルリスト *10/31 *11/1
鳥学講座は、毎年JBFにあわせて、山階鳥研と我孫子市鳥の博物館が共催する催しです。今年はJBF15周年、鳥学講座第25回の記念の年ということで、拡大して行いました。
『鳥学講座スペシャル・トークショー「研究最前線~今どうなってる?鳥と恐竜」』と題した今回の講座は、前半が国立科学博物館の真鍋真(まなべまこと)・国立科学博物館生命進化史研究グループ長による講演、後半はJBFの林良博実行委員長の司会で、休憩時間に集めた質問票の質問に講師が答える形としました。
前半の講演では、真鍋グループ長から、従来の恐竜と鳥の進化に対する知見を整理して、近年の発見をわかりやすく紹介していただきました。後半は、どんな質問にもよどみない答えが聞ける、鳥と恐竜の進化に関心をもつ人にとっては至福のひとときだったと思います。
アンケートでは「恐竜と鳥の関係がよくわかった」「最新の研究成果をわかりやすく説明してくれてよかった」「本で読むのと直接話を聞くのは全然違うと感じた」といったコメントがありました。
当日は混雑が予想されたため、アビスタ(我孫子市生涯学習センター)1階ホールの主会場以外に、2階の学習室に映像を同時中継してモニター画面で視聴できる副会場を準備して行い、両会場合計で166 名の参加者がありました。
※ JBFについては、ジャパンバードフェスティバルのウェブサイトをご覧ください。
※ 2012年度より全日本バードカービングコンクールはジャパンバードフェスティバルとは別に開催されています。2015年度のバードカービング 山階鳥研所長賞はこちらのページでご覧ください。