昨年11月4、5日に、山階鳥研の地元、我孫子市で鳥と自然環境保護をテーマにしたお祭り、ジャパンバードフェスティバル(JBF、実行委員長・小川博 山階鳥研所長)が開催されました。多くの来場者が展示や販売、講演などをそれぞれ楽しんでいました。
山階鳥研では恒例の「山階鳥研 見にレクチャー」を行いました。対面での開催は2019年以来です。所員が交代で講堂で30分のミニレクチャーを行うもので、整理券配布による1回25名入場の総入れ替え制とし、研究紹介など合計10題をとりあげました。2日間の入場定員525名に対してのべ496名が来場しました。今回はQRコードからウェブでアンケートに回答するとスマホ用待ち受け画面を全員に、Tシャツや書籍を抽選でプレゼントという初めての試みを行いました。千葉県外からの来場が多く、見にレクチャーはもちろん、JBFに初めて来たという人が多かったようです。今回はアホウドリマンスリーサポーターの募集開始と重なったため、その一環としてアホウドリの動画を流していたロビーには常に視聴者がいて、フォトスポットとして設置したアホウドリのタペストリーとデコイや配布したポストカードも好評を博しました。物販ブース横に設置した募金箱には2日間で計31,927円の募金をいただきました。いただいた募金は鳥類の保護活動などに活用いたします。ありがとうございました。
鳥学講座は、毎年JBFに合わせて、山階鳥研と我孫子市鳥の博物館が共催する催しです。今回の講座は、11月4日に、「小笠原諸島の海鳥は、増えたり、減ったり、海を越えたり、越えなかったり」と題して、森林総合研究所鳥獣生態研究室長の川上和人さんに講演をお願いしました。小笠原諸島という海洋島に特徴的な環境と海鳥の生態を紹介し、海鳥の現状や過去をどうとらえて今後の保全の方針とするかなど、ご自身の研究内容をもとに楽しく解説してくださいました。当日は150人定員の会場が埋まり、ライブビューイングとして用意してあった第2会場もいっぱいになるほど盛況でした。アンケートでも川上さんのユーモアのある話し方や質疑応答のやりとりに注目したコメントが多数みられました。当日は198名の参加者がありました。
※ JBFについては、ジャパンバードフェスティバルのウェブサイトをご覧ください。
※ 2012年度より全日本バードカービングコンクールはジャパンバードフェスティバルとは別に開催されています。2023年度のバードカービング 山階鳥研所長賞はこちらのページでご覧ください。